中1の息子に教える株式投資の始め方

40代の兼業投資家です。2019年の秋に株式投資を始める予定の息子「くま」に、投資の心構え、決算書の読み方、ビジネスモデル等をやさしく教えます。

心の持ち方

前提条件が変わったらポジションは変わる

1.株価上昇のストーリー 私は株価が上昇することを期待して株を買う。 株価が上昇する理由は様々だが、なんらかの理由があって株価は上がる。業績が良くなったり、どこかの企業に買収されるという噂が流れたり、自社株買いのIRが発表されたり、チャートが…

リーマンショックはどのくらい我慢が必要だったか

1.投資家、南さんのブログ記事 まずはこのブログ記事を読んでほしい。 著名な投資家さんのブログなので、既に読んでいる方も多いと思う。 2020年1月18日に書かれたブログ記事。 記事のタイトルは「リーマンショックは怖いか?」。 2008年はリーマンショッ…

2019年の投資成績は想定外によかった

1.大納会を終えて 12月30日は大納会。今年最後の株式市場が終わったわけだ。 次に市場が開くのは1月6日の大発会の日だ。それまで日本の市場は正月休みだ。 私の場合今年は年末年始ずっと仕事。次の休みが1月3日から始まる。比較的時間があるのでこのような…

株を買う前のルール

1.株を買う前のルール私が株を買う時は、自分で決めたいくつかのルールに従って買う。 そのルールは以下の通り。 ・決算に関する書類は過去5年分目を通す ・セグメントごとの売り上げと利益の推移のグラフを作る ・月次が出ている場合、これもエクセルで…

奨学金と「判断力のない子供」

1.決算シーズンを終えて みなさんこんばんは。 今回の決算シーズンはいかがだったでしょうか。 決算の数字で会社の好調不調が見えてくるし、発表前後は株価が動きやすいし。 発表前のドキドキはたまらないですよね。このような密度の濃い日々を過ごせるな…

千里の馬は常にあれど伯楽は常にはあらず

1.投資家の妄想 「あの時に〇〇しとけば、今頃ぜんぜん違う人生を歩んでいただろうなあ・・」 お盆休みに帰省し、つい高校時代のアルバムなどを見てしまう。ちょっとしたきっかけで昔の記憶がよみがえる。 10年以上前の記憶が、当時の感情とともに浮かんで…

あなたがどれだけ損をして感情的になってもマーケットはかまってくれない

1.決算シーズンが終わって 8月14日をもって夏の決算祭りが終わった。 私のポートフォリオを構成するマークラインズ、ウィザス、日本リビング保証、プレミアグループなどは、いずれも良好な数字を出した。 デジタルガレージ等、見た目がパッとしない決算…

8月にスイカを買って、2月に売れ

1.土用の丑の日とうなぎ 明日、7月26日は「土用の丑の日」だ。 ますます暑くなるこの季節に夏バテ対策としてうなぎを食べる、という風習が広まったのは江戸時代だ。「玄米と味噌汁と漬物」という食生活をしていた江戸時代の人にとって、夏前に栄養価の…

株を売って手に入る「現金」と「かりそめの安心」

1.株価は需給で決まる/株が売られる時 株価は、買いたい人と売りたい人がいるからこそ決定する。 買いの注文が売りの注文より多ければ株価は上がる。売りの注文が買い注文より多ければ株価は下がる。その日その時の注文の量が株価を上下に変動させる。株…

ウィザスの決算は悪くない賭けだった

1.ウィザスの決算による被弾と父の心配 前回書いたように、ウィザスの株価は決算後に下落した。425円まで買い上がっていたのに、本日(5月20日)の終値は391円だった。-8%の下落となったわけだ。 お金が減るのはとても哀しい。そしてつらい。 そして私に…

中学生とミスター・マーケット

前回(↓)の続き。 4.中学生がMr.マーケットと付き合うのはしんどいだろ 世の中には「困った人」がいる。 日によって気分の変化が大きく、感情の起伏がとても激しい 昨日は機嫌が良くて、くだらない冗談を言いながら一人で笑っていた。それなのに今日は意…

うまい話は存在するかも知れない、でも回ってこない

1.うまい話は回ってこない 村上世彰さんが「子どもの株式投資・実体験プロジェクト」を開始した。中高生が株式投資を実体験する事ができる。 中高生がお金をもらって株式投資を体験する。投資が上手く行ってお金が増えたら、増えた分は自分のものになる。…

2018年のパフォーマンスは残念な結果に終わったが・・・・・

12月28日で、2018年の株式市場が閉じられた。 次に株式市場が開かれるのは2019年の1月4日だ。それまでの6日間は、市場がお休みになる。市場関係者にも正月休みが必要なんだろう。 私の年間運用成績は、マイナス16.40%だった。現金で放置しておけば全然減ら…

市場に個人のジンクスが入り込む余地などない

NYの株式市場が大きく反発したこともあり、本日の日本の株式市場もそれなりに反発した。しかし今後どうなるかなんて全くわからない。このまま反発していくかも知れないし、まだまだ下がるかも知れない。 まだまだ下がるかもしれないが、昨日、一昨日と、安く…

兼業投資家の憂鬱、専業投資家の憂鬱

世の中はクリスマス・イブで浮かれている。たぶん。 そして私は今日も仕事。人知れず世界の平和の為に働いている。 仕事は好きでやっている。でも「もうお腹いっぱい」と思うことも多い。特に天気のいい休日に仕事場に閉じこもって働いていると、外の光が眩…

「不思議な島のフローネ」に見る株式市場での生き残り方

遥か昔、「ふしぎな島のフローネ」というアニメが日曜日の夜に放映されていた。 主人公は「フローネ」という名前の少女。舞台は200年くらい前の時代。家族と一緒にヨーロッパからオーストラリアに移動する途中で、乗っていた船が沈んでしまう。フローネとそ…

スタイルを崩すと更に泥沼に沈む

しばらく更新が滞っていた。 読んでくれている人があまりにも少なくて私がやる気を無くしたとか、株式投資の運用成績があまりに悪くて自信をなくしたとか、そういう理由で滞っていたわけではない。 体調を崩していたんだ。 12/7と12/11に、かなりしんどい仕…

イケメン病とか呼ばれているらしい気胸になってしまった

気胸になってしまった。 気胸とは上のイラストの通り、肺に穴があいてしまう病気だ。肺は、胸郭という肋骨と横隔膜に囲まれた箱のなかにある。普段は肺と胸郭はぴったりくっついている。ダンボール箱のなかで大きな風船をギリギリまで膨らましたイメージだ。…

株式市場からの退場者の特徴

株式投資の世界からは、多くの退場者が出る。 アマチュアスポーツの世界なら、ルールをきちんと守っていれば退場させられることはない。勝ち負けはもちろんあるが、大負けしたところで退場はさせられない。一方プロスポーツの世界では、負けが続くと引退させ…

まず生き残れ。儲けるのはその後だ。・・・ジョージ・ソロスの名言

株式投資を始めるのは簡単だ。資金を用意し、口座をつくって入金する。そしてクリックを何回か。これで株が買える。 株式投資で儲けるのも簡単だ。勝った株が上がれば儲かる。下がれば損するけど、究極的には上がる可能性と下がる可能性は五分五分だ。誰かが…

株式投資をいつ始めるか

マーケットの冬は、投資家が退場していく季節だ。マーケットの雰囲気が良かった時に元気だった投資家ほど、冬になると大きなダメージを受けて市場を去る。雰囲気が悪くなりつつある季節(まさに今がそうだ)に、減ってしまったお金を取り戻そうともがく。も…

マーケットの冬

アメリカと中国が貿易戦争をやるとかやらないとか。日産のゴーン社長が逮捕されたとか。ライザップの当期利益の予想が159億4,000万円の黒字から70億円の赤字に下方修正されたとか。ライザップに入会していないのにライザップの株を買っていたせいで痩せたと…

嫌いな会社に投資してはいけない

私はタバコが嫌いだ。 私が住んでいる場所はなかなかイナカであり、喫煙率が高い。だから飲食店も喫煙可の店が多い。 楽しく食事をしているのに、他の客がタバコを吸い出すとがっかりする。コーヒーなど香りを楽しむ飲み物を飲んでいる時に、横からタバコの…

ZOZOの前澤社長は社長だからお金持ち、という訳じゃないんだ

ブログの記事を読んだ息子が聞いてきた。 「つまり、この『当期利益』っていうのが社長の貰えるお金なんだよね?」 「・・・違うな、くま。当期利益は社長のお金じゃなくて、株主のお金なんだよ。」 株さえ買い占めれば任天堂の社長になれる、という記事が印…

株を買うことは会社を買うこと

昨日の記事では軽く触れたが、株を買うことの本質について触れておきたい。 株を買うこと、イコールその会社を買うことだ。 株を買って株主になる事は、つまり会社の部分的なオーナーになることだ。 だからこそ、株主は会社が稼いだお金(の一部)がもらえる…

株式投資をやってはいけない人

https://blog.with2.net/link/?1984807 このブログは読者に株式投資を勧めている。 しかし、絶対に株式投資をしてはいけない人がいる。自分の人生を誰かの責任にしたい人だ。そのような人に、株式投資は全く向かない。 株式投資は完全に自己責任の世界だ。 …

種銭を用意する努力

「株式投資で月に2300万稼いだOLのスゴい方法!」 などという宣伝文句で投資の必勝法を売るサイトの広告。ネットでしばしば見かける。月に2300万円稼ぐのはスゴい、というより羨ましい。 本当であれば。 しかしこの宣伝文句、種銭については伝えていない。 1…

仕事には足し算の仕事と掛け算の仕事がある

この世の中には2種類の仕事がある。 足し算の仕事と、掛け算の仕事だ。 ほとんどの社会人は足し算の仕事についている。 例えばケーキ職人。 給料をもらっている雇われのケーキ職人の場合、収入を増やすには倍の時間働く必要がある。一日の給料が1万円なら、…

わからないことに投資してはいけない

しかし、ANAの株を購入することはなかった。 当時のANAの株価は300円ちょっと。 株式優待券をもらうためには、最低単位である1000株を保有している必要がある。 つまり30万円ちょっとの金額を投資しなくてはいけない。 一方、株主優待券で節約できるであろう…