うまい話は存在するかも知れない、でも回ってこない
1.うまい話は回ってこない
村上世彰さんが「子どもの株式投資・実体験プロジェクト」を開始した。中高生が株式投資を実体験する事ができる。
中高生がお金をもらって株式投資を体験する。投資が上手く行ってお金が増えたら、増えた分は自分のものになる。投資が失敗して損をしても何のペナルティもない。リスクなしで、チャンスだけがもらえる。
前回も書いたが、こんな美味しいルールで投資が経験できるのはすごい。これを息子のくまに話したら、
「そんなうまい話があるの?」
と質問してきた。この質問を聞いて、私はとても嬉しくなった。
うまい話は、多分この世のどこかに存在する。しかし自分のところには回ってこない。基本的に、うまい話はほとんど詐欺だ。そう疑っておけば間違いない。
「おめでとうございます。抽選の結果、あなたに定価550万円のBMWを88万円で購入できる権利が当選しました。つきましては明後日までに88万円を振り込んでください。」
「投資用のマンションを買いませんか?家賃が毎月入ってきます。かならず儲かります。あくせく仕事もしなくても、家賃が毎月チャリーン、チャリーンと振り込まれてきますよ。」
「株式投資で必ず儲かる方法があるんです。特に知識も必要ないです。毎週メールでお知らせする銘柄を月曜日に買えば、5年もしないうちに億万長者ですよ。」
必ず儲かるのなら、わざわざ人に教えたりしない。自分で借金してそのマンションなり株なりを買えばいい。
うまい話はこの世のどこかに存在すると思う。でも、うまい話ははじめに知った人がすべて持っていく。美味しいところはすべて食べつくされている。
自分のところまでうまい話が回ってきたとすれば、それは毒入りだ。要するに詐欺だ。
うまい話を聞いて、まず詐欺かと疑う。これは最低限必要な警戒心だ。それすら持たずに株式投資を開始すれば、早々に怪しいセミナーや情報教材屋にカモにされるだろう。
2.本当のお金持ちは慈善事業に熱心
その一方で、世の中には慈善事業というものが存在する。
マイクロソフトの創業者であり、世界2位のお金持ちであるビル・ゲイツは、「あらゆる病気の根絶」を目標に、ビル&メリンダ・ゲイツ財団という組織を立ち上げている。この財団を通じ、これまでに日本円にして3.5兆円の寄付を行っている。
世界3位のお金持ちであり伝説の投資家でもあるウォーレン・バフェットは、個人資産の85%を慈善事業に寄付している。その寄付総額は日本円にして3兆円だそうだ。
そこまで規模が大きいことは出来ないが、誰でも募金したことくらいはあるだろう。
村上世彰さんは慈善事業として、子どもの株式投資・実体験プロジェクトを開始した。以下は引用。
❝「お金はただ貯めこむのではなく、正しく使う=お金を循環させることで、経済も成長を続け、しなやかで元気な社会を作ることができる。そのためには子どものころからお金について学び、触れ合い、仲良くなることが大切。」という村上の考えに基づき、証券市場や金融市場で、子どもたちに実際に投資を体験してもらうことを目的としています。こうした体験を通じて、子どもが株式投資について考え、知識を得る機会を創出すると共に、親の投資への関心を高め、継続的な投資機会の創出につながることを期待しています。”
株式投資を行なう人口比率が低い日本において、投資教育を推進する。そうやって経済を循環させ、社会を発展させ、豊かな日本を将来に残す。
いい話だと思う。
子どもへの教育は、社会全体で見ると大変にリターンの高い投資だ。
村上世彰さんは投資家として、自分が得意な分野で慈善事業を行なう考えなんだと思う。
3.まとめ
・怪しい儲け話はほとんどが詐欺だ。すくなくともそう思って疑いながら対処しよう。
・「子どもの株式投資・実践プロジェクト」は村上世彰さんの慈善事業だ。
・私も将来は、この国のために慈善事業をやりたいなぁ。
↓ その村上世彰さんの本。投資家なら絶対に読んでおくべき。本当に。