中1の息子に教える株式投資の始め方

40代の兼業投資家です。2019年の秋に株式投資を始める予定の息子「くま」に、投資の心構え、決算書の読み方、ビジネスモデル等をやさしく教えます。

株式市場からの退場者の特徴

 

 

審判・レフェリーのイラスト「レッドカードを出すレフェリー」

 

株式投資の世界からは、多くの退場者が出る。

マチュアスポーツの世界なら、ルールをきちんと守っていれば退場させられることはない。勝ち負けはもちろんあるが、大負けしたところで退場はさせられない。一方プロスポーツの世界では、負けが続くと引退させられる。プロ野球なら2軍に落とされて、いつかはクビになる。Jリーグの場合はチームごとJ2やJ3に降格される。

この事を考えると、株式投資がプロの世界であることがよく分かる。ひとたび市場に参加すれば、百戦錬磨のプロと始めたばかりの初心者が同じ土俵で勝負させられる。そして負けが続けば退場させられる。甘えが入り込む余地はまったくない。

 

しかし、確かに市場からの退場者は多いのだけど、生き残ることはそれほど難しくない。これさえ気をつければ、という生き残りの秘訣がある。そのために、今日は退場者に共通する特徴について書きたい。

 

退場者の特徴:絶対に負けられない戦いをよくする

 

もう、この一文につきる。そりゃ、何であれ勝負は勝ったほうがいい。だけど、負けることで致命傷を受けるような勝負はしてはいけない。永遠に勝ち続けることなどあり得ない。いつかは負けることもある。一回の負けで致命傷を受けて退場してしまうような戦いを何度もしていれば、退場までそんなに長い期間はかからない。市場の養分となり速やかに消えてしまうだろう。

 

更にこの「負けられない戦いをする投資家」を分類してみる。

 

その1 絶対に手を付けてはいけないお金で投資する

これはもう問題外のソトだ。それでもこのような投資家はいるようだ。本来使ってはいけない生活費や子供の教育費、老後の資金などを株に突っ込む。あるいは会社のお金を「一時的に借りて」投資する。儲かったら返すから大丈夫、というつもりで。

それは絶対に負けられない。でも、どのような種類のお金も株式市場は平等に扱う。だれも手加減してくれない。だから負ける。そもそもそんなヤバいお金で投資するような人が、株の売買においてまともな判断を下せるわけがない。ヤバいお金を投資している時点でまともな判断ができていないのだから。

市場から退場すると同時に、人生からの退場まで考えるハメになる。だから投資は無くなっても大丈夫な「余剰資金」で行いましょう。お金持ちになることが無理になっても、つつましく生きることが可能な程度のお金は残しましょう。

 

その2 ひとつの勝負に過剰なお金をつぎ込む

 〇〇に全てを賭ける!というような投資をしてはいけない。100%勝てる勝負などありえない。負ける可能性があるのだから、その1回の負けがすぐに退場に繋がるような投資はするべきではない。この世の中は、あり得ない!と思うようなことがしばしば起こる。その時に一発アウトで退場してしまう。

世の中には短期間で多額のお金を手にする人もいる。そのような人と自分を比較して、もっとたくさんお金を儲けたくなる。そして過剰な投資を行って、多額のお金を失う。「強欲な豚は殺される」ということわざがある。過ぎたる欲は退場への片道切符だ。

あるいは損をした時。その損を取り戻そうとしてあせる。あせって過剰な投資を行う。そして更に傷を拡げて退場してしまう。

 無理に今すぐ儲ける必要なんてない。一度チャンスを逃しても何の問題もない。必ずまた次のチャンスが来る。逆に、1つのチャンスに過剰なお金をつぎ込んで退場すれば、もう二度とチャンスは来ない。

 

その3 負けられないと思うあまり自分が負けたことを認めない

誰もが儲けようとして投資する。しかし、いつも上手くいく訳もない。必ず失敗は起こる。その時素直に失敗を認めて対処しないと、損失がどんどん膨らむ事がある。

この株が下がるなんておかしい。だれかがこの株を安く買うために無理やり下げようとしているんだ。一時的に下げているだけだ、やがて暴騰するはずだ。根性のないやつが耐えきれず投げ売りをしているだけだ。今が底値だ、これから反転するはずだ。この下げは仕手筋の陰謀だ・・・。Yahoo掲示板にこんな投稿を多数見ることができる。いくら当人が負けを認めなくても、株価は更に下がり続ける。泣いても祈っても関係ない。

私自身この考え方の罠にハマって、5万円で勝った株が1万円近くまで下がるのを何もせず持ち続けたことがある。その株は反発することもなく何年も底を這った。結局安値で売り払った。

それでもこうやって生き残れたのは、1つの株に運用資金の20%程度までしかつぎ込まなかったからだ。いずれこの話も書きたい。

 

 

 負けても致命傷にならないようにダメージをコントロールする。これこそが生き残りのために必要な事だ。

絶対に負けられない戦いを始めた時点で、あなたは既に負けている。

 

 

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