ウィザスの決算は悪くない賭けだった
1.ウィザスの決算による被弾と父の心配
前回書いたように、ウィザスの株価は決算後に下落した。425円まで買い上がっていたのに、本日(5月20日)の終値は391円だった。-8%の下落となったわけだ。
お金が減るのはとても哀しい。そしてつらい。
そして私にはそれ以外にも心配事がある。
このブログは基本的に、中学生の息子に読んでもらうために書いている。(もちろんそれだけでは寂しいので沢山の方々にも読んでほしいと思っている。)息子に投資を学んで欲しいからこそ、時間をやりくりしてブログを書いているんだ。
その息子がお金を減らしてばかりいる父を心配するかもしれない。
そして、お金を減らしてばかりいる父に幻滅し、そんな人から投資を学んでも仕方ないと考えるかもしれない。
それはとても、とても哀しい。
もちろん、今回株価が下落したウィザスに全資金を投入しているわけではない。今回の決算シーズンでも、持ち株のなかでも悪かった決算もあれば良かった決算もあった。それを受けて、令和になってからの20日間で私の投資資産は3.9%くらい上昇している。だから心配しなくていい。
ただ、成功した時よりも失敗した時の方が学びが大きい。だからこそ、ブログでも失敗した話をよく書いているんだ。
↓ 例
2.ウィザスを買い上がった時の心境
ウィザスの決算前日に書いた記事をもう一度読んでほしい。
特に、4.来期の数字を勝手に予想する、の部分だ。
読むのが面倒な人のために要約すると、
1.高校・キャリア支援事業は売上が伸びても経費はあまり増えない。
2.よって売上が上昇すれば、それより速いペースで利益が上昇する。
3.2020年度の高校・キャリア支援事業の営業利益は5億円アップするに違いない。
4.それを受けて、全社の営業利益は22億円にアップする。これは41.7%の上昇だ。
5.そこまで成長すれば、PERにおける評価水準も倍ほどになる。
6.41.7%の利益上昇にPER18倍まで見直しが入れば、430円の株価は1,264円になる。
・・・・・こんな事を考えた。
1,264円まで上がらなくても、1,000円くらいになる可能性は十分あるだろう。それでも株価は+132.6%になるわけだ。
逆に株価が下がるとすればどうなるか?
もともと株価は低い。記事にもこう書いている。
「でも、下手な数字を出されても株価下落は380円程度で落ち着くのではないか?現在でも配当利回り3.72%もあるし。株価下落は限定的じゃないかな。」
430円が380円になったところで、下落率は11.7%だ。
上がれば+132.6%、下がっても-11.7%。賭けとすればとんでもなく有利だ。
上がる可能性が10%、下がる可能性が90%でも、何度もやっていると勝てる。
この意味がわかるだろうか?
上の確率で、仮に賭け金が1,000円だったとする。
10%の確率で、1,000円が13,260円になる。+12,260円だ。
90%の確率で、1,000円が883円になる。-117円だ。
10回負けても1回勝てば、12,260 + (-117×10)= 10,881円も儲かる。
100回負けても1回勝てば、12,260 + (-117×100) = 560円儲かるんだ。
こんなに都合のいい賭けの条件なんて、通常は存在しない。でも株式市場ではこんなに美味しい賭けの条件を時々みる事ができるんだ。
今回のウィザスの決算は、私にとってとても条件のいい賭けに見えた。
こういう風に考えるのが「確率思考」だ。
確率思考については、いつかゆっくりと記事にまとめたい。今日は「そんな考え方もあるんだ」というレベルで理解してもらえればいい。
ちなみに高校生になった時、数学で「期待値」という事を勉強するはずだ。期待値を使うと、いま書いた所がすんなりと理解することができる。実は数学はとても役に立つ。
学校で学ぶ勉強は役に立つことばかりだ。
ほんとに、勉強しとけば必ず得をするから(息子向け)。
3.今後の対応と反省点
会社の見通しが保守的なだけで、このストーリーはまだ破綻していないと考えている。
つまり、賭けは続行中だ。1年もしない内にウィザスの株価は1,000円近くになる、はずだと、信じている、たぶん。
サイコロの賭博なら、サイコロを一度転がせば賭けの結果は見えてしまう。でも、株式投資の場合、賭けの期間は自分で勝手に決めることが出来るんだ(信用取引以外は)。
結果は3ヶ月毎に発表される。上方修正のお知らせはウィザスの株を持ったまま聞きたいじゃないか。だからウィザスの株は売っていない。
反省点としては、決算を発表した後に買っても間に合っただろうという事かな。
決算が発表された後、株価が下落した時に買うのが最上だ。しかし決算が発表された後、たとえストップ高になった後に買っても十分儲けることができただろう。
それなのに欲張って、決算前にパンパンになるまで買い進めたのが失敗だった。せめて半分の現金を残しておけば、安い所でも買えた。
これが今回の反省点だった。
4.企業の分析は、確率の精度を上げる
未来の株価がどうなるかはわからない。でも、確率はある程度計算できるんじゃないかと思う。その確率の精度を上げるには、企業を深く分析するのが一番いい。
株式投資の流派は無数にあるけど、私はそういう流派に属しています。
5.まとめ
・株価が上がるか下がるかはわからない。でも確率はある程度推測できる。
・確率とリターン(つまり期待値)を考えて、資金を投入しよう。
・株式投資の賭けの期間は自分で勝手に決めることができる。これは有利な条件だ。
・確率の精度を上げるために、企業分析を頑張ろう。
・買うときには数回に分けて買おう。売る時も数回に分けて売ろう。