中1の息子に教える株式投資の始め方

40代の兼業投資家です。2019年の秋に株式投資を始める予定の息子「くま」に、投資の心構え、決算書の読み方、ビジネスモデル等をやさしく教えます。

株式投資に関する数字を理解する

小学生向け会計クイズ

1.会社の数字を調べるのは手段 このブログでは決算書を読むことを推奨している。 「決算書も読めずに株式投資を行うのは火が熱いことを知らずに料理を始めるようなもの」「決算書を読めない投資家はマーケットの養分」 そんな話が時々出てくる。 もちろん…

黒字倒産とは何か?儲かってる企業が倒産する訳は?

1.黒字倒産! 商売がうまく行かなくて利益が出ない。そんな状態の事を「赤字」という。 逆に、商売が上手く行って儲かる状態の事を「黒字」という。 そのくらいは中学生でも知っているだろう。 しかし、世の中には「黒字倒産」という言葉がある。 商売が上…

ふたたびキャッシュフロー計算書の話

1.現金を増やす方法 前回、キャッシュフロー計算書を見ると企業が持っているお金の金額がわかるという話を書いた。せっかく話が出てきたので、ついでにもう少しキャッシュフロー計算書の話を続けたいと思う。 さて、お金をほとんど持っていない中学生のみ…

企業はどれだけお金を持っているか?借金の額は?

1.企業の持っているお金はここに書いてある 企業の売上が全くなくなろうと、借金が何兆円あろうと、手元に現金さえ残っていれば倒産はしない。逆にどれだけ売上があって利益があったとしても、他社にお金を貸していたとしても、手元に現金がなくなってしま…

手元の現金がなくなった時、会社は倒産する

1.会社はそんなに倒産しない はじめに書いておくが、会社なんてそんなに簡単に倒産しない。 現在、日本の上場企業は3,676社あるが、その中で倒産する企業は年間数社しかない。平成の30年間で倒産した上場企業は234社だ。 リーマンショックの影響で平成20年…

「株なんて明日にでも紙屑になるかもしれない」

1.世にも恐ろしい株式投資 生活があまりにも忙しくて随分ブログを更新していなかった。 もう退場してしまったのではないか? そんな風に思った読者の方も1人くらいはいるかもしれない。 でも更新していなかったと言っても2週間程度だ。そんな短期間に退…

上方修正で株価が上がる理由

1.システムディの上方修正 ちょっと前、息子が私にこう言った。 「お父さん、株で儲かったことってあるの?」 息子の年齢より長い期間生き残ってきた投資家なんだけど、その程度じゃ父を認める気にはならないらしい。 失敗から学ぶことは多い。父親として…

旬は過ぎてしまったが、MSワラントとは何かという話

MSワラントの発行をIRして株価が暴落したプレミアグループ。 株主だった私はがっかりした。だからせめて今回の事を経験として蓄積して今後に生かしたいと思った。お金は減ってしまったが、それを経験として回収できれば完全な無駄ではない。単純に忘れてしま…

キャッシュフロー計算書は「本当のお金」の流れを示す

決算書の読み方入門編シリーズもようやくキャッシュフロー計算書のところまで来た。重要だけど地味な話が続く。中学生向けに噛み砕いて説明しているつもりなんだが、息子がちゃんと読んでくれているか不安だ。 だからもう一度念を押しておこう。 「決算書を…

損益計算書は「期間」の成績、貸借対照表は「一瞬」の成績

さて、今日も決算書の読み方の続きを書く。 今回は損益計算書と貸借対照表の絡みについて書く。 本当は3回で終わるはずだったんだけど、キャッシュフロー計算書にはまだたどり着きそうもない。でも頑張って書く。 1年に4回、企業の決算は発表される。4回…

損益計算書は売上と、お金の配り方について書かれている

株式投資をやる人の中で、ビジネスそのものに興味がある人はどのくらいいるのだろうか? 「お金には興味がある、だけどビジネスには興味がない。いちいち決算書を読むなんて面倒な事はしたくない。手っ取り早く稼ぐ方法が知りたい。」 そう考える人は多いと…

決算書には3つの表が載っているという話から。

中学生が年に4回のテストで学力を計られるように、上場企業も年に4回の決算でその実力を公表することになる。中学生の学力を見るためには成績表を読む必要があるように、企業の実力を知るためには決算書を読む必要がある。 決算書は成績表ほどカンタンに読…

中学校のテスト結果と企業の決算

これは、株式投資を始める中学生の息子のために、その父親が書いているブログだ。投資を始める前に知っておいてほしいことを主に書いている。中学生の子を持つ父親による、中学生のためのブログだ。 だから株式投資の基本的な事を書く。基本的なことを書いて…

「有利子負債」と「現金同等物」を見て企業の借金と貯金の額を調べる

前回、企業が持つ現金と借金について書いた。 今回は企業が持つ現金と借金の調べ方と、その意味について書いてみたい。 あなたは屋台のカレー屋さんをやっているとする。 店の名前は「くまカレー」。学生がたくさん住んでいる大学近くの空き地に、昼から夜に…

会社の「貯金」と「借金」

「お金持ち」と聞いてどんな人を想像するだろうか? 1.豪邸に住み、高級外車に乗り、高そうな服を着ている実業家か? 2.ユニクロの服を愛用しているが月給300万円のサラリーマンか? 3.仕事はしていないが借金もなく、貯金その他の金融資産が20億円あ…

正しい借金、正しくない借金、奨学金

株式投資について悪いイメージを持つ人はまだまだ多い。 投資で儲けることは「生臭くて」「ずるい」方法であり、汗水たらして仕事して稼ぐ事こそ「正しい」と考えている。 あるいは株式投資は時に大損して破産したりするほど「危険」な事であり、仕事をして…

自社株買いとは何か?

最近所有している株に色々あった。そのため強烈な株価下落に見舞われた。 株価下落が起こった時にどう動いたかを残すため、企業の分析記事などを書いてみた。でもこのブログの趣旨は、中学生向けの株式投資解説だ。だから今日は初心に戻り、投資の基礎的な知…

株式分割とは何か?

このブログは、現在中学校1年生の息子を第一の読者だと想定して書いている。 息子は来年の秋に株式投資を始める。株式投資家としてのデビュー前に多少なりとも株の知識を身につけてほしい。あと、親子で株トークができれば楽しそうだ。 そんな事を考えなが…

「増資」という青天の霹靂

晴天の霹靂(へきれき)とは、直接的には「晴れ渡った空に突然鳴り響くカミナリ」という意味だ。何の前触れもなく衝撃的な事件が起こる、という意味のことわざになっている。 昨日、株価収益率(PER)を出す時は、「時価総額を当期利益で割る」よりも「株価…

当期利益と一株当たり利益

「お父さんのブログの内容だけどさ、最近株の話から外れているよね。」 息子がそう言ってきた。 確かに最近、「株式投資をやるべきだ!それもなるべく早くやるべきだ!」といった話ばかりを書いてきた。それはなぜか。 欲しいものも買わず、お金を使わず、投…

株価収益率(PER)は便利な数字だけど・・

しばらく企業の数字の話を続けているが、息子が飽き始めている。 株式投資をやる上で絶対に必要な知識なんだが、必要だからって言っても興味深く読めるかどうかは別問題だ。そんな事は私自身、何年も通った学校での授業で身をもって理解している。 最大の読…

紙幣印刷機のお値段、つまり会社の値段の付け方は?

このブログでは「会社を紙幣印刷機だと思え」という話を何度もしている。 こんなことを書いていると、 「自分が人生をかけて築き上げた会社をそんな偽札製造装置みたいなものに例えるな!」 と叱られそうだ。 これはもちろん例えだ。会社は会社であり、紙幣…

なぜ利益が3つもあるんだ?

このブログをちまちま書いているが、読者はほとんど居ない。 そしてマーケットの雰囲気も悪く、持ち株の値もだらだらと下げている。 ちょっと寂しい。 が、しかし。 こんな時こそ地道にやる。 いつかこのブログを読んで偉大な投資家に成長した息子が、感謝の…

会社の利益3兄弟を理解する

企業にとって一番重要な利益。 重要な数字なので、株を買う前に必ず調べる必要がある。 やはりYahooファイナンスで調べることができる。 今回はCoCo壱番屋を展開している「株式会社 壱番屋」を例にあげて見てみよう。 まずYahooファイナンスで壱番屋を検索し…

次に理解するべき数字は「利益」

街に出ればさまざまなモノが目に入る。 ショップで売られている商品、様々な建築物、壁面にはられているポスター、看板、歩いている人の服や靴、走っている車や自転車、電柱に街灯、街路樹、道路を舗装しているアスファルト。 これらは全て、どこかの企業が…

最初に覚える数字は「時価総額」

数日前、息子にこのブログを書いている現場を押さえられた。 その結果このブログの存在が息子にバレた。 どういう反応が返ってくるか不安だったが、ちゃんと読んでいた。 というより、不安になるくらい喜んで読んでいた。周囲の友達やらに吹聴しなければいい…