イケメン病とか呼ばれているらしい気胸になってしまった
気胸になってしまった。
気胸とは上のイラストの通り、肺に穴があいてしまう病気だ。肺は、胸郭という肋骨と横隔膜に囲まれた箱のなかにある。普段は肺と胸郭はぴったりくっついている。ダンボール箱のなかで大きな風船をギリギリまで膨らましたイメージだ。ダンボール箱を押したりすると、箱に合わせて風船も形が変わる。肋骨や横隔膜を動かすことで肺は一緒に動き、空気を出し入れする事ができる。これが呼吸の仕組みだ。
風船に穴があけば、箱と風船の間に空気が漏れる。そうすると風船は縮んでしまってもうダンボール箱と一緒には動かなくなる。肺がこれと同じ状態になるのが気胸だ。胸郭の中に縮んだ肺がぶら下がるだけで膨らまなくなる。肺活量が半分になり、息が苦しい。
自然に治癒することもあるが、ドレーンという管を肋骨の間から差し込んで空気を抜く治療が一般的だ。いま私の胸郭にはドレーンが入っている。おかげで息苦しさは無くなったが、刺されている痛みとドレーンの管の違和感がある。体を動かすとドレーンも動いて痛い。ドレーンを入れるまでは息が苦しくてよく眠れなかった。今はドレーンの痛みと違和感でよく眠れない。下手に寝返りを打つとドレーンが引っ張られる痛みで目が覚めてしまう。咳をすると激痛が走る。
せっかくなので気胸について調べてみた。すると、気胸は別名「イケメン病」と呼ばれていることが分かった。嵐の相葉雅紀、佐藤健、BUMP OF CHICKENの藤原基央など、イケメンの誉れ高い芸能人が数多くかかっているからだ。
でも「イケメン病」にかかったところでちっとも喜べない。気胸は20歳前後の、高身長、痩せ型男性に発症する事が多い。胸部の形が重要なのであって、その上に乗っかっている顔の良し悪しには関係ない。いくらイケメンが気胸になりやすかったとしても、気胸になる男性が全てイケメンなわけではない。この理屈はきちんと抑えておく必要がある。
相葉雅紀は気胸になった。相葉雅紀はイケメンである。故にイケメンは気胸になる。
この理屈は誤りだ。イケメンの芸能人に痩せ型の若い男性が多いだけだ。イケメンのデブがもっと芸能人に多く混じっていればそんな誤解は生まれないだろうし、イケメン病などという恥ずかしい名称もつかなかっただろう。気胸のリスクの本質は胸郭の形だ。その上に乗っかっている顔のつくりに惑わされてはいけない。
ガンホーの株は100倍以上に上昇した。ガンホーはゲームの会社だ。故にゲームの会社は100倍まで株価が上昇する。
どう考えてもこの理屈は合わない。ガンホーはパズドラが大ヒットして大いに業績をあげ、それに伴って株価が上がった。一発当てれば大きいゲーム会社だが、パズドラほどの大ヒットがそうやすやすと産まれることはない。それでも2匹めのドジョウを狙って、同様のゲーム株を買う人は多い。
おかしな理屈で株を買ってはいけない。イケメンというわかりやすい要素ではなく「痩せ型の若い男」という本質にすばやく気付く必要がある。本質を見て投資するべきだ。
それにしても「いらすとや」に気胸のイラストまであるとは思わなかった。
あと、胸が痛い。