株を買う前のルール
1.株を買う前のルール
私が株を買う時は、自分で決めたいくつかのルールに従って買う。
そのルールは以下の通り。
・決算に関する書類は過去5年分目を通す
・セグメントごとの売り上げと利益の推移のグラフを作る
・月次が出ている場合、これもエクセルでグラフを作る
・企業のサイトのすべてのページを見る
・転職サイトで社員や元社員の口コミを見る
・その企業が提供している商品やサービスの評判を掲示板で確認する
・可能であれば自分で商品を買ったりサービスを利用したりする
・競合他社を調べる
・フィスコなどの無料レポートを探して読む
・以上をB5のルーズリーフノート1枚にまとめる
・その株を「買うべき理由」と「買うべきではない理由」を箇条書きにする
・買うべきじゃない理由を本気になって主張し、買いたい自分と議論を交わす
これらの作業を終えてから買ってはいけない事になっている。
これらのルールはどこかで聞いたことがあるものばかりだろう。目新しいものではない。しかしルールはきちんと守ることによってはじめて価値が出てくる。
私は株を買いたい。いつもいつも株を買いたくて仕方がない。良さそうな企業はすぐ欲しくなる。
しかしロクに調べずに買った株は失敗することが多い。
知らない企業だからずっと持つことができない。本来なら数倍まで成長するポテンシャルをもった株を20%程度の上昇で売ったりする。あるいは少しの下落で損切りしてしまう。そのあとで暴騰するのを口を開けて見送るわけだ。
大して調べもしないで株を買わないように、上記のルールを自分で作った。自分で作ったルールだからちゃんと守る。そうすれば勝てる可能性が増える。
2.株と刺身パック
大切な自分のお金を使って株を買うわけだから、買う前にいろいろ調べるのは当然だ。
スーパーで398円の刺身のパックを選ぶ時に1分間の時間をかけるのなら、398,000円の株を買うときはその1,000倍の時間をかけて調査しても割に合う。1,000倍だから1,000分間、つまり16時間40分だ。400万円分株を買うなら166時間調査してもいいわけだ。
もちろんそこまで時間をかけることはない。
上記の「株を買う前にやることリスト」を一通りこなすのに、半日から1日あれば十分だ。
値段だけではない。刺身パックと株は値段以外にもいろいろ違うことがある。
スーパーの棚ならマグロの刺身コーナーにはマグロの刺身しか置いていない。
しかしマーケットはそうじゃない。「お買い得!クロマグロ 中トロ」と書いてある商品棚にナマズやフグの刺身が普通に置いてある。
それなのに調査に時間をかけず、「なんとなく雰囲気で」株を買ってしまう。
ちゃんと調べていない刺身はフグの卵巣の刺身かもしれない。マグロだと思って食べれば死ぬ。
マーケットにはそうやって死んだ投資家の死体がいくつも転がっている。
3.たいした話はしていない
この程度のことを偉そうに書くのは気が引ける。まともな長期投資家なら誰でもやっている。
「その程度の調査で株を買っているの?」
と、逆に驚かれるかもしれない。
「中一の息子に教える・・」というブログタイトルにして良かったと思う。いつでも「子供向けなので・・」と逃げることができる。
でも、この程度の調査すらしていない投資家がいることも事実。
だからこそ私のような素人でも儲けることができるんです。
↑ 石川県の郷土料理「フグの卵巣の糠漬け」です。
猛毒のテトロドトキシンを含むフグの卵巣を安全に食べることができます。とてもおいしいです。話のネタにどうぞ。