中1の息子に教える株式投資の始め方

40代の兼業投資家です。2019年の秋に株式投資を始める予定の息子「くま」に、投資の心構え、決算書の読み方、ビジネスモデル等をやさしく教えます。

中学校のテスト結果と企業の決算

テストを受けている小学生のイラスト(男の子)

 これは、株式投資を始める中学生の息子のために、その父親が書いているブログだ。投資を始める前に知っておいてほしいことを主に書いている。中学生の子を持つ父親による、中学生のためのブログだ。

だから株式投資の基本的な事を書く。基本的なことを書いてもあんまり読んでくれる人は増えない。基本的な話は、書いている私もそんなに楽しくない。そして当の息子が書いていることを理解しているかどうかもよくわからない。この3つを、私は「基本的な事を書く3重苦」と呼んでいる。

基本的なことは、あまり楽しくない。でも何よりも大切だ。

だから今日も基本的なことを書く。中学生向けに。でも大人も読んでください。

 

 

先日、息子のくまが中学校でテストを受けてきた。最近の中学校は2期制だ。一年は前期と後期に分けられ、それぞれに中間テストと期末テストが行われる。年に4回の定期テストがあり、その結果が出るわけだ。

五教科のテストの合計点が500点満点で375点だったとか。学年の平均点が355点だったとか。そんな結果を持ち帰り、喜んだり落ち込んだり、褒められたり叱られたりする。最終的な評価は五教科の合計点数と順位で下される。

 

テストは結果が全てだ。本人の努力やその時の体調、運と不運、各教科の点数などは考慮されない。

血も涙もない、と考えてはいけない。これは実に平等なシステムだ。自分がいい点数を取ったのに、それより低い点数しかとっていない他の人が「努力したから」とか「かわいいから」とか「身分が高いから」とかの理由で優先して合格になるのは不平等だ。

はるか昔の中国で「科挙」という試験制度が作られた。「身分によらず、実力によってのみ合格者を決める」という、当時では信じられないほど「平等」な制度だ。現代のテストも、結果のみで判断される平等なシステムなんだ。

 

 

判断されるのは合計点だけかもしれない。しかし、今後の対策を立てるためには内容をよく知る必要がある。得意教科や不得意教科は何か?今回英語の点数が悪かったのは何故か?どんな分野が苦手なのか?苦手を克服するためにはどのような対策を取ればいいか?テストを受けるまでの勉強時間は十分だったか?勉強の方法はこれでよいのか?

これから良くなっていく気配はあるのか?

そんなことを分析し、今後に活かす必要がある。

 

 

 

そし企業にも、中学生と同じように年に4回の試験がある。試験の結果が世の中の予想より良ければ、株価が上がる。予想を超えて悪かった場合、株価は下落する。

企業の年4回の試験の事を「決算」という。

 

決算が出る時期は各企業によって違うが、必ず3ヶ月ごとに決算は発表される。その結果よって、大きく株価は動く。

企業の試験である決算は、点数ではなく「利益」で評価される。決算発表があれば、まずその売上や利益の数字によって、大きく株価が変わる。場合によってはストップ高やストップ安になる事もある。決算は、(短期的には)数字がすべて、見た目がすべてだ。

 

しかし、決算後の数字だけみて売り買いしても、投資ではなかなか勝てない。その内容に踏み込んで理解する必要がある。

利益が上がったのは売上が上がったのか?それともコストが下がったのか?売上が上がったのはどの事業か?どんな事業が企業の成績の足を引っ張っているのか?それを克服するためにはどうすればいいのか?経営の方針はこれでいいのか?

今後良くなっていく気配はあるのか?

 

そんな事を分析し、株式投資に活かす必要がある。 

 

テスト前にインフルエンザにかかっていた。飼っていたネコが病気になって勉強どころじゃなかった。そんな一時的な原因で点数が悪かったのなら、次回のテストは期待できるかも知れない。

工場がちょっとした火事を起こしてしまって賠償金を払わなくてはならなかった。儲かっていない事業を売却したので、その処理のためにお金がかかった。そんな一時的な原因で利益が少なかったのなら、次回の決算はいい数字が出るかも知れない。

 

今回の決算が悪くて株価が暴落しても、次の決算が良さそうなら株を買うべきだ。次の決算までには株価が回復して、大きく儲けることが出来る。

 

会社の経営状態、それぞれの事業の成績、経営の方針。そんな事が、決算書には書かれている。すべて数字で表されている。

決算の時に出される「決算書」は必ず読めるようになる必要がある。これは本当に、絶対に必要だ。投資で成功するためには避けては通れない。

 

基本的なことだし、アクセス数も増えないのだけど、書くのも大変なんだけど。

仕方がない。書く。

必要だから。

 

 

 

 ↓ これ、わかりやすいです。こっちを読んだほうが早いかも・・・。

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