中1の息子に教える株式投資の始め方

40代の兼業投資家です。2019年の秋に株式投資を始める予定の息子「くま」に、投資の心構え、決算書の読み方、ビジネスモデル等をやさしく教えます。

じぶんの業績予想、みんなの業績予想

眼鏡をかけた女性のイラスト(ウェリントン)

1.マークラインズの決算後分析は次回以降に

先週の金曜日にマークラインズの決算が出た。

 

今日はブログに書いていた私なりの予想と実際の決算内容の比較と、今後のマークラインズの業績の展望について書くべきなのだろう。

このブログを読んでくれている方の中にはそれを期待している人もいると思う。少しくらいは。

 

でも、今週は私が夏休みなんだ。

夏休み中はいつも以上にぼんやりしているので、数字を使った文章は書けない。

 

だから決算後分析の記事は来週以降に書く。

決算発表は満足できる内容だった。自分にとってはそれで十分なので・・。

 

・・・こんな事だからPVが伸びないんだろうなあ。

 

 

2.じぶんの予想、みんなの予想

決算前に企業の業績予想をしよう、ということを勧めた。

業績予想の一例として、マークラインズの決算を実際に予想してみた。

 

ちゃんとしているマークラインズの株主なら、既に決算の数字を確認しているだろう。

私は、1月~6月の第2四半期の情報プラットムセグメントの売上を849百万円と計算した。実際の2Q決算で出された売上は850百万円だった。

 

月次が出ていれば、素人の私でもここまで精度が高い予想ができる。

 

 

でも、業績の予想までは半分しか達成されない。

 

7月30日の記事でこのように書いた。

「投資家の予想している数字」と、「企業の未来の業績」。この2つを正確に知ることができれば、とても手堅く儲けることができる。

 

「企業の未来の業績」の予想ともう一つ、「他の投資家が予想している数字」も分かると、株式投資ではほぼ負けなしになるだろう。

 

業績の予想は、私を含めたほとんどの投資家が行っている(たぶん)。その企業の未来の業績が悪化すると考えている投資家が多ければ人気がなくなる。その株を買う人が少なくなって、株価は下がる。

逆に、今後その企業が爆発的に成長していくと考える投資家が多ければ株価は上がる。

 

 

昨年度10億円の営業利益があった企業が2つあったとする。営業利益だけでなく、売り上げも自己資本率も業務内容もそっくりの企業だとする。

この2つの企業を、仮にA社とB社とする。

 

A社が今年度30億円の営業利益があると投資家が予想すれば、その高成長にふさわしい時価総額がつけられる。

B社が今年度8億円の営業利益しかないと投資家が予想すれば、そのジリ貧にふさわしい時価総額がつけられる。

 

昨年度同じ10億円の営業利益があったA社とB社。それなのに、投資家の予想だけで全然違った時価総額になってくるんだ。

実際の業績はまだ出ていない。重要なのは予想だ。

投資家の予想が企業の価値、つまり時価総額を決定するんだ。

 

 

3.勝手な予想と勝手な時価総額

そんなわけで、決算の数字を予想するだけでなく「他の投資家の予想」まで予想する必要が出てくる。

「他の投資家の予想」は、世の中にあふれている。

 

企業自身が「来期予想」を出しているところは多い。

四季報も独自に予想を出してくる。

アナリストと呼ばれる、業績予想でメシを食う職業もある。

証券会社が業績と株価を予想する「レーティング」というものがある。

それらを総合した「コンセンサス」というものもある。コンセンサスはYahooファイナンスでも見ることができる。

個人も業績を予想してブログやTwitterに書いたりする。私のように。

 

それぞれが勝手に業績や株価を予想している。

影響力のある証券会社や個人投資家が予想を出すと、それだけで株価が上下することも多い。

 

 でも、いずれは企業から決算が出される。それによって、発表以前に出された予想はすべて修正される。

以前に出されていた予想がすごく良ければ、その予想によって膨らんでいた株価は支えを失って地に落ちる。
いくら会社の予想より良くても、昨年の同期比からすごく成長していても、市場の期待を裏切る程度の決算だった場合、容赦なく売られる。

 

だから「他の投資家の予想している数字」が、実際の決算の数字と同じくらい株価形成の大きな要素になってくる。

 

 

4.時価総額は予想の総和

しかし、私自身はほとんど他の投資家の予想は参考にしていない。

考え方や新しい見方はとても参考になるが、鵜呑みにすることはない。

 

それに株価というのは最終的に、市場参加者の予想を平均したものだと考えることもできる。良い予想をしている人が多ければ株価は上がるし、悪い予想をしている人が多ければ株価が下がる。

それならば、実力より評価が低く、そのために安く放置されている株を買っておけばいい。わざわざ他の人の意見を拾って回る必要はない。

 

ああ、これはただのバリュー投資じゃないか。

 

 

 

マークラインズの決算は市場の予想より良かったようだ。

今日のような日経平均がドカンと下がるような地合いでも、それなりに株価を伸ばした。

 

最終的に株価は企業の業績に収束する。

それならば、地合いに流されずに企業の成長のみに焦点を絞って分析していけばいい。

 

 

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