中1の息子に教える株式投資の始め方

40代の兼業投資家です。2019年の秋に株式投資を始める予定の息子「くま」に、投資の心構え、決算書の読み方、ビジネスモデル等をやさしく教えます。

株式分割とは何か?

このブログは、現在中学校1年生の息子を第一の読者だと想定して書いている。

息子は来年の秋に株式投資を始める。株式投資家としてのデビュー前に多少なりとも株の知識を身につけてほしい。あと、親子で株トークができれば楽しそうだ。

そんな事を考えながら書いているブログだ。

 

投資を始める前の中学生に向けたブログなので、やや内容が初心者向け過ぎる時もあるかもしれない。

でもせっかくなので読んでいってください。中学生以外の、大人の読者も大歓迎しています。

 

さて、ちょっと前に増資の話を書いた「増資」という青天の霹靂 - 。その後に持ち株の1つが増資(の一種だけどもっと悪い「MSワラント」)を発表してストップ安になってしまった 所有している6つの株のうちの2つがストップ安をくらった -

 

今回はその話の続き。発行済株式数が増えるもうひとつの現象について。

 

 

増資とは、企業がお金を調達するために新しく株を発行することだ。発行済株式数が増えるので、一株あたりの会社の持ち分が減る。だから増資が行われると、株価は下がるのが一般的だ。

 

増資と同じように発行済株式数が増えるものに、「株式分割」というものがある。株が分割されて株式数が増える。

 

例えば1:2の割合で株式分割があるとする。1つの株が2つに分割される訳だ。1:2で株式分割されると、発行済株式数が2倍になり、一株あたりの株価は半分になる。

株価が半分になる!と恐怖する必要はない。自分の持っている株式数も分割されて2倍になる。つまり、分割以前に株価1,000円の株を100株持っていれば、分割した後は500円の株を200株持っている事になるのだ。手持ちの株の総額は、株式分割の前後で変わらず10万円だ。

一株あたりの会社の持ち分は半分になるが、株式数も倍になる。株主にとって株式分割は、本来損も得もない。

 

しかし株式分割で株価が上昇する事も多い。最低購入金額が下がるので、売買しやすくなるからだ。

ある時、買いたい株を見つけた。仮に、社名をどんぐり株式会社としよう。しかしどんぐり株式会社の株価は10,000円だった。100株単位でしか売買できないので、その株を買うには最低100万円必要になる。弱小投資家にとって、100万円はなかなか厳しい金額だ。来年には株価が倍になると確信していても、お金がないので買えない。残念だが、指をくわえてチャンスが通り過ぎるのを待つしかない。

しかし、ここで株式分割のニュースが飛び込んできた。来月にどんぐり株式会社は1:5の株式分割をする事になった。それなら株価は1/5の2,000円になる。100株なので、20万円あれば買うことが出来る。

そう考えている投資家が多い場合、どんぐり株式会社の株価は上昇する。株主数も増えて、会社にとってもいろいろ喜ばしい。

 

本来、株式分割だけでは株主にとって損にも得にもならない。ピザが1枚まるごとで売られているか、半分づつ買えるようになるか。それだけの違いだ。

 

しかし上のようなストーリーが実現すれば、株価は上昇する。ピザだって一人で1枚食べるのは厳しい。いろいろな味のピザを少しずつ食べたい。株式分割はそんな需要に答える事になるんだ。

 

もちろん、誰も欲しがらないような株は、いくら分割しても上がらない。

誰でも欲しがるような、素晴らしい会社の株を買いたい。

 

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