中1の息子に教える株式投資の始め方

40代の兼業投資家です。2019年の秋に株式投資を始める予定の息子「くま」に、投資の心構え、決算書の読み方、ビジネスモデル等をやさしく教えます。

きずなHDの中計2022

将来設計をする人のイラスト(女性)

1.きずなHDの中計ローリング

2022年7月15日、きずなHDは中期経営計画をローリングした。

またブログ書かないと、と思いながら既に10月も半ば。3ヶ月近く経過している。のれんの事を優先して書いていたとはいえ遅すぎる。

 

しかも「毎年ローリングして7月に開示します」と資料にある。

これはのんびり書いていると一年の半分くらいをきずなHDの記事を書いて過ごす事になってしまう。

それも嫌なので、込み入った事は省略して概要だけ書くことにする。

 

今回の中計のポイントは以下の2つ。

1つ目は「新ホールの出店計画を年間15店舗から20店舗に増やす」

 

2つ目は「葬儀単価が思ったより回復しないので下方修正する」

 

その結果、売上と利益は2023年度は下方修正、2024年度は上方修正となる。

 

 

2.会社が発表した計画の数字を補完してみる

中期経営計画ではそれなりに細かい数字が記載されている。

中計の数字から計算される数字に想像を加えて未来のPLを作ってみた。

 

 

2022年までは実績、2023年からは計画だ。

2023年以降の赤い文字は中計の数字そのまま、紫の数字は中経の数字から高い確度で計算されるもの、水色の数字は私の想像で補ったものだ。

 

このPLは「きっときずなHDの経営陣はこう考えてるんじゃないか」と私が想像したものだ。本当かどうかはわからない。

 

でもそれなりに考えた。

例えば金融費の数字などは、BSの有利子負債の増加と金利上昇も含めて考察している。

「2025年の借入金は全部で50億、その平均利率は4.5%」と、きずなHDの経営陣は想定してるんじゃないだろうか。

当たってたらドヤります。外れていたら流すけど・・

 

 

3.中経の数字に対する考察

ここまではきずなHDの経営陣の考えを推定した話だ。

ここからは私の考えを書いていく。

 

まずホール数の増加だが、これは可能だろう。きずなHDはこれまでも計画通りに出店しているし、土地の確保は開店の1年前には行っているはずだ。無謀な出店計画は作らないと考えている。そしてきずなHDは一度出したホールを撤退した事は一度もない。

 

ホールあたりの葬儀件数はやや保守的のようにも見える。しかし出店スピードが加速すると、新店舗の立ち上がり期間の少ない葬儀件数が全体の平均件数を押し下げる。

葬儀件数はある程度保守的な予想でいいんじゃないかと思う。

 

そして下方修正した単価だが、これはまだ甘さが残る気もする。

今年度は3ヶ月が過ぎたが、その平均単価は770千円。

今年度の807千円、2024年度の825千円には届くか少し不安がある。

 

そして販管費。これはもっと少なくても大丈夫だろう。

私がきずなHDのような店舗数増加によって成長する企業の株を買う理由は結構シンプルだ。「店舗数が増えても本社機能はそれほど大きくする必要がない」というのがそれだ。店舗が増えるほど本社費用の割合が小さくなる。つまり販管費率が下がって営業利益率が上がる。

 

という訳で、これは詳細を省くが、私の予想PLはこんな感じになった。

 

私の予想は薄紫に網掛けした部分、その左側が中計の数字だ。

これを見ると、2023年度と2024年度はいきなり目標未達になってしまう。でもちょっと保守的に計算するとどうしてもこうなるので・・

うん、こんな記事を書くなんて煽り屋失格ですね。

 

じゃあ売るのかというと、そんな事はないです。

この計画にはM&Aによる成長については全く考慮されていないし、あと8月10日にこんなIR発表がありまして。

https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS98294/6dcfc1cc/cb91/4f7f/9a62/d7abbe8f2444/140120220810517503.pdf

 

4.次回予告など

という訳で、次回はこの学研HDとの合弁会社の話について書きます。

 

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当然買いました。