中1の息子に教える株式投資の始め方

40代の兼業投資家です。2019年の秋に株式投資を始める予定の息子「くま」に、投資の心構え、決算書の読み方、ビジネスモデル等をやさしく教えます。

コロナショック後の銘柄⑥ システムディはHold

ぬいぐるみを抱く女の子のイラスト

1.システムディの値動きがひどい話

システムディを初めて買ったのは2018年3月のことだ。

当時1株1,500円台で買った。その後1:2で株式分割しているので、現在の価格に直すと750円~800円の間で買った事になる。

それが下のチャートの矢印①だ。ここでポートフォリオの5%ほど買った。

その後矢印②で買い増しして、ポートフォリオの15%を占めるようになった。

 

そして2019年12月の決算発表でストップ安となった矢印③。ここでは入金までしてナンピン買いした。このときの購入価格は516円。これでポートフォリオの18%を占めるようになった。

 

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その後株価は回復、ストップ安の痛みを和らげるには十分な高値に至った。

 

しかしコロナショックが到来した。システムディの株価もそれにつられて下落した。

コロナショックの谷の一番深い場所、3月16日に2020年1Q決算が発表された。その内容が良かったため、翌日はストップ高になった。しかし地合いには勝てず、数日後、ストップ高はなかったことになった。

 

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日経平均のコロナショックでの底値が3月19日なのだから、そのタイミングの悪さは神がかっている。

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現在再び値を戻してきたが、こうしてみると本当に動きがひどい。株を握ったまま、なだらかな右肩上がりのチャートを楽しむ理想的な株主生活とは程遠い。

 

 

2.システムディを買った理由

そんなシステムディを買った理由は以前書いた。 

この記事を書いた頃は「中学生でも理解できるように」という意識で記事を書いていた。その意識が強すぎたためか、非常に表現がくどい。自分で読み直してもしんどいくらいだけど、よければ読んでください。

 

読むのが面倒くさい人向けにダイジェスト。

・システムディは、切り替えの効かない業務用ソフトをつくっている

・切り替えが効かないので、一度獲得した客はずっと客でいてくれる

・その業務用ソフトは売り切り型からクラウド型の移行が進んでいる

・よって、たとえ売上が上がらなくても利益は上がっていくことが予想される

 

そんなことを考えてシステムディを購入した。

 

 

3.コロナショック後のシステムディの業績は?

コロナショックによる社会構造の変化や景気後退が起こると仮定する。そうなった時のシステムディの業績はどうなるのか?

 

まず一番大事な事だが、業務用ソフトはそれなしでは仕事にならない。

コンビニでレジを使わずに商売することを考えてほしい。お金のやり取りだけでなく、何時にどんな商品がどんな客に売れたか等のデータを、レジで全て集計している。そのデータを使って次の商品の仕入れや商品開発をやっている。

レジを使わなくなれば、それらが全てできなくなる。業務用ソフトを使わないというのは、コンビニでレジを使わないのと同じことだ。業務をまったくやらなくなった時以外、業務用ソフトを使わなくなることはありえない。薬局も高校も大学も役所も、一度入れた業務用ソフトは使用を中止することなんてありえない。


だからその企業が潰れるか、完全に事業から撤退しない限り、システムディの売上は落ちない。そう考えていいと思う。

 

では、不景気による業務用ソフト導入企業の倒産や事業撤退の可能性はどうか?

システムディが業務用ソフトを提供しているのは以下の6分野だ。

① 学園ソリューション部門

ウェルネスソリューション部門

③ ソフトエンジニアリング部門

④ 公教育ソリューション部門

⑤ 公会計ソリューション部門

⑥ 薬局ソリューション部門

 

この6分野のうち、②のウェルネスソリューション部門以外は不景気による影響はほとんど無いと考えてよいだろう。自治体や学校が不景気で潰れる訳がないし、薬局も問題ない。
むしろ大学などは講義やテストをwebでやるようになって、システム導入需要が増えるのではないか、とすら考えている。

 

ウェルネスソリューション事業については、導入企業の倒産や事業撤退の可能性はありうる。ウェルネスソリューション事業はシステムディの売上の23%を占めている。前年度に1,142の施設に導入されているが、この数字が今後どうなっていくか注目したい。

 

 

4.コロナショック中も、クラウドへの移行は進んでいる

そんな訳で、システムディの事業はコロナショックや不景気には大きな影響を受けないのではないかと予想している。

コロナショック以前の流れである「売り切りソフトからクラウド型ソフトへの移行」はそのまま継続しているだろう。

3月16日に発表された2020年度1Qも、営業利益が初めて黒字になるなど、収益の構造が変わっていることが伺える(それ以前は毎年1Qの利益が赤字だった)。

 

システムディは利益構造が変化する最中にある。
もう少しこのままこの会社の行末を株主として見ていきたい。そして業績に見合った株価を見たい。そう考えてHoldしている。

 

 

 

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