中1の息子に教える株式投資の始め方

40代の兼業投資家です。2019年の秋に株式投資を始める予定の息子「くま」に、投資の心構え、決算書の読み方、ビジネスモデル等をやさしく教えます。

ファブリカコミュニケーションズを買った理由①

パプリカのイラスト(野菜)

1.ファブリカコミュニケーションズを買った

2021年の年末から2月にかけてファブリカコミュニケーションズを買った。

買い進めている時はいつも米津玄師の「パプリカ」が頭の中に流れてきて困った。おっさんの駄洒落など百害あって一利なしだが、個人の脳内の話なので勘弁してほしい。

 

2,500円くらいから打診買いを始めた。2,400円にNISA枠での注文を入れていたが、折からの岸田ショックであっというまに貫通して約定した。その後株価は2,000円前後まで低迷した。PERは15倍くらいだった。なぜこんなに売り込まれるのかと不安になりながらも、ありがたく買い進めた。

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その後株価は持ち直し、3月も半ばを過ぎてようやく全てが含み益になった。

もう戻ってこないことを祈念して、企業分析の記事を書くことにした。

 

 

2.ファブリカのビジネスモデル

ファブリカコミュニケーションズ(以下ファブリカと略す)のビジネスは4つのセグメントに分けられる。

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① SMSソリューショングループ

② U-CARソリューショングループ

③ オートサービスグループ

④ インターネットサービスグループ

の4つだ。順番に見ていこう。

 

① SMSソリューショングループ

SMSソリューションでは法人向けSMS送信サービスを提供している。

SMSとは「ショートメッセージサービス」の略だ。AmazonやYahooにログインする時にスマホに2段階認証のためのワンタイムパスが送られてくる。そのワンタイムパスを送るシステムがSMSだ。

国内のSMS配信数は2020年以降、年間成長率+40%以上を記録しており、今後も伸びると予測されている。

 

SMSソリューショングループの2021年度における売上構成比は51.5%、セグメント利益率は28.0%。最も大きな割合を占めている。

 

 

② U-CARソリューショングループ

U-CARソリューションとは、中古車販売業務支援のシステムをクラウドで提供している事業だ。

中古車販売業者は中古車を仕入れ、修理し、在庫を管理し、広告やオークションサイトに出稿し、問い合わせに対応し、見積もりを作成し、販売し、契約を結ぶ。これらの業務を管理するソフトをクラウドで提供するのがU-CARソリューショングループだ。

日本国内には3万以上の中古車販売業者が存在している。そのうちの 3,223社にファブリカのシステムは導入されている。

 

U-CARソリューショングループの2021年度における売上構成比は20.2%、セグメント利益率は27.7%だ。

 

 

③ オートサービスグループ

オートサービスグループは、自動車の修理や整備、車検、中古車販売、レンタカーやレッカーサービスを行ってる事業だ。愛知県、岐阜県三重県の3県で事業を展開している。

あんまり儲からなそうな事業だし、実際上記の2事業と比べるとそれほど儲かっていない。

オートサービスグループの2021年度における売上構成比は22.4%、セグメント利益率は6.5%だ。

 

ファブリカの歴史は、1992年9月に愛知県春日井市で自動車鈑金塗装業を開いたところから始まる。オートサービスはファブリカの祖業だ。

この事業のため自社で使う業務支援システムを開発し、それをU-CARソリューションとしてリリースしたのが2004年だ。現在も自社のU-CARソリューションのパイロットユースのためにもオートサービスグループは存在してる。

 

 

④ インターネットサービスグループ

インターネットサービスグループは、SMSソリューショングループやU-CARソリューショングループへのWEB集客支援を主に行ってる。ファブリカのSMSサービスのサイトは競合他社と比べてよく作り込まれている。インターネットサービスグループはそのあたりの仕事がメインのようだ。

それに加え「車選びドットコム」という中古車サイトや車買取一括査定サイトなども運営している。

 

インターネットサービスグループの2021年度における売上構成比は5.9%、セグメント利益率は△12.7%だ。赤字なのはSMSやU-CAR事業のバックオフィスのような仕事をしていから仕方がないのだろう。もちろん切り離す事はできない。

 

 

3.次回予告

オートサービスグループやインターネットサービスグループを見てファブリカの株を買う人はいないだろう。ファブリカを買うことはSMSソリューションとU-CARソリューションを買うことだ。残りの2つは無視していいだろう。

 

今回は触りだけ。

次回はSMSソリューションの事について書きます。

 

 

 

「宅急便を作った男」小倉昌男が書いた本。

今ならKindleで半額で買えます。私も買いました。

ブログにも書きましたが、私は去年イー・ロジットという物流企業の株を買って酷い目にあいました。物流の中でも個人宅配は決して儲からないと言われていたんですが、小倉さんはそこを切り開いて人々の生活を変えた訳ですね。

どこが違っていたのか勉強してみます。