中1の息子に教える株式投資の始め方

40代の兼業投資家です。2019年の秋に株式投資を始める予定の息子「くま」に、投資の心構え、決算書の読み方、ビジネスモデル等をやさしく教えます。

本当に学校で数学なんて勉強しても役に立たないのか?

数学者のイラスト

 

勉強はきらいじゃないよ。でも遊びのほうが好きなんだ。

 

私が高校生だった頃、友人とそのような話をした記憶がある。「勉強したくない」という意味だ。

私が高校生だった頃など遥か過去の事だ。記憶はもうぼんやりと薄れてきているが、それなりに勉強はしていたと思う。将来やりたい事もあったし、それに向けて努力する理由もあった。勉強する理由はちゃんと理解していた。それでも日々喜んで勉強していた訳ではなかった。

 

必要だから仕方なく勉強している。本当は遊んだり怠けたりしたい。勉強しなくてもテストの成績がいいなら勉強しなかった。元から頭のいいやつが羨ましい。そんな風に考えていた。

本当はダイエットなんてしたくない。太らないなら食べていたい。元から痩せている人が羨ましい。ダイエット中の人がそう考えているのと同じだ。

 

周囲の友人たちも同じように考えていたのだろう。だからこそ「勉強する意味について」という話題はしばしば出てきた。

 

「数学なんてやったところで、将来役に立つことがあるのか?」

この疑問に対する勉強したくない中高生の答えはいつも決まっている。

「役に立たないけど入試に必要だから仕方がない」

 

答えを知りたいという疑問じゃない。勉強しなくてはいけない、という自分が置かれた状況に対する不満を愚痴るための疑問。だからはじめから自分の中で結論は決まっている。数学なんて役に立たない。その結論は揺るがない。

 

そんな高校生だった自分も、気付けば40代になっていた。もうテストのために数学を勉強する必要など無い。だからこそ数学に対して、偏見なく、公平に評価することができる。大人になった自分には、もう答えが出ている。

 

数学は生活の上では役に立たないかもしれない。だが「筋トレ」にはなる。

 

例えば腕立て伏せ。これは生活に役立たない。

料理のように美味しい食べ物ができる訳じゃない。雑巾がけのように部屋がキレイになるわけでもないし、自転車のようにどこかに行ける訳でもない。レジ打ちのようにお金が貰える訳でもない。

何の役にも立たないのに疲れる。筋肉痛にもなる。時間もなくなる。そんな事をするくらいなら風呂掃除でもすればいい。そうすれば気持ちよくお風呂に入れるのに。

 

それでも腕立て伏せをやる人は多い。なぜか?

腕立て伏せは大胸筋のトレーニングとして効果的だ。腕立て伏せそのものは役にたたなくても、腕立て伏せによる筋肉のパワーアップは役に立つ。男性は胸板が厚くなるし、女性もバストアップになる。適度な運動は健康の元だし、寿命も伸びる。

こんな事は誰でも知っている。だからこそ、腕立て伏せを非難する人は少ない。

 

筋トレをしている高校球児に対して、

「腕立て伏せなんて何の役にも立たない。それより試合でヒットを打つべきだ」

と言う人は見たことがない。

でも、

「学校の勉強なんて役に立たない。それよりお金を稼ぐべきだ。バイトでもしたほうが社会勉強になるし、お金も稼げる」

こういう事を言う人はたまに見かける。

 

高校球児は試合でヒットを打つために筋トレをしている。

学校の勉強はお金を稼ぐためだけにする訳じゃないけど、勉強して頭を鍛えることは、将来役に立つことは間違いない。

 

更に投資をやる時は、数学の素養があるとかなり助かる。数学が全くできなくても好成績を叩き出す投資家は大勢いるけど、数学ができれば成功する可能性が更に上る。

 

数学は投資をやる人にとって、直接役に立つ。

 

もしこれを読んでいる人に中高生がいるなら、学校の勉強も真面目にやることを勧めます。必ず役に立ちます。本当です。