INFORICHを買ったわけ④・・コンビニとカップヌードル
1.コンビニエンスストアとの出会い
私はけっこうなイナカに生まれたので、あと結構な年齢なので、中学生の頃はまだコンビニの存在を知らなかった。初めてコンビニの店内に入ったのは高2の時だった。
その時の感想は
「なんだこの店は?商品が定価でしか売っていない!隣のスーパーに行けば定価の1割引き以下で売ってるのに、だれがこんな店で買うんだ??」
だった。
そんな高校生は数年後大学生になり、ちょっとだけ街に引っ越して、近所のコンビニのバイトにあだ名を付けられるほどのヘビーユーザーになった。
出会ったばかりの第一印象とその後の利用頻度には相関がなかった。
2.カップヌードル新発売
カップヌードルがこの世に発売されたのは1971年9月18日だ。世界で初めて発売されたカップラーメンであり、開発したのは当時日清食品の社長であった安藤百福さんだ。有名な話だからご存じの方も多いと思う。
その頃はさすがに私も生まれていないが、その開発にかかわる話は何度も聞いた。
なかでも印象的だったのは発売当時「こんなものが売れるわけがない」という意見がとても多かったこと。
当時のインスタントラーメンは袋めんしか存在していなかった。チキンラーメンがその代表だが、袋からドンブリに移してお湯を注ぐのがその調理方法だ。
平均的な袋めんの値段は25円から35円。それに対してカップヌードルは100円くらい。一食当たり4倍の値段だった。
「どんぶりのない家庭は存在しない。だれが4倍の値段を出して同じラーメンを食べるんだ?そんなもの売れるわけがない」
これが発売当時の小売店の感想だった。
つまり店に並べてもらう事すらできなかった。
そして現在、カップラーメンは即席めん市場の3分の2を占めており、その国内販売数は年間35億8千万食だ。「カップラーメンなんて誰が買うんだ?」なんて言う人がいたら変な目で見られるだろう。
でも発売前は本当にそういう声が主流だったんだ。
3.お茶を買う人
このブログを読んでる方はほとんどが個人投資家だろう。
個人投資家はお金についてしっかりした考えを持ってる方が多い。言葉を悪く言えばクーポン好きポイント好きのケチ。自宅で沸かせるお茶を買うなんて敗北以外の何物でもない、そう考えてる方もいると思う。
しかし一方でペットボトル入りのお茶を置いていないコンビニは存在しない。
自分が絶対に使用しないサービスでも需要は存在する。
ペットボトル入りの緑茶が初めて発売されたのは1990年、500mlサイズのペットボトルで発売されたのは1996年だ。それ以前のお茶はほぼ100%「自宅で沸かして飲むもの」だった。
初めてペットボトル入りのお茶を見た時の私の感想は
「お茶が150円?沸かせば10円くらいだろう?誰が・・(以下略)」
だった。
そして現在緑茶飲料の市場規模は年間2240億円くらいだ。
このお茶のたとえ話はある投資家さんから教えてもらった。
自分が利用しなくても市場は存在するという事だ。
4.そしてモバイルバッテリーシェアリング
似たような話を3つ挙げた。
いずれもINFORICHの株を買うときに思い出したエピソードだ。
私も経済観念がしっかりとしている(つまりケチな)個人投資家の一人なので、今後もモバイルバッテリーシェアリングを日常的に利用することはないだろう。
そもそもイナカ暮らしなので移動には自家用車を日常使いしている。車は走りながらスマホの充電ができるから、バッテリー切れを心配する必要は全くない。
「3,000円で買えるモバイルバッテリーを数百円かけてレンタルするビジネス」が上手くいくのかはよく分からない。
しかし「誰が買うんだ?」というビジネスが数千億規模まで拡大した事例なんて無数にある。
今の自分が利用しないと考えるサービスも、世の中に広く受け入れられて大きくなる可能性は十分ある。
もしモバイルバッテリーシェアリングがより一般的に普及するのであれば、そのシェアを80%以上を握っているINFORICHは間違いなく恩恵を受けるだろう。
5.次回予告
次回は競合他社について書きます。今度こそちゃんと書きます。
あと3回から4回くらいでまとまるはず。
こんな本をアマゾンにおすすめされた。
読んでないので内容は評価できませんが、株式投資は若い時から始めた方がいいのは間違いないです。