中1の息子に教える株式投資の始め方

40代の兼業投資家です。2019年の秋に株式投資を始める予定の息子「くま」に、投資の心構え、決算書の読み方、ビジネスモデル等をやさしく教えます。

テンバガーはまず身の回りから

スライムのイラスト(キャラクター)

1.ビッグチェンジを起こした企業を探そう

買った株が10倍以上に値上がりするテンバガー。

誰もがテンバガーに憧れる。わたしも憧れている。

そんな素敵なテンバガー、いったいどうやって見つければいいか?

という話の続きを今回書きます。

 

テンバガーのタイプを3つ書いたが、その中の2つ目「ビッグチェンジを起こして落ち目だった会社が再成長するタイプ」の見つけ方について考えてみたい。

 

 

2.ビッグチェンジに気づくタイミング

過去のテンバガーを見つけるのは簡単だ。ネットでチャートを見ればすぐに分かる。株価が上がっていく株は常にある。

しかしこれから上がる株を見つけるのは難しい。株価が上がる前にそれに気づくのが難しいんだ。ほとんどの人は、株価がすごく上がって話題になった頃にその銘柄に気づく。そして「あの時買っていれば・・」と妄想する。あるいは高値の株に飛びついて大怪我する。

 

誰もがその株の良さに気付いてしまえば上昇はそこで終了。売りたい人より買いたい人が多くないと、株価は上がらない。まだその株の良さに気付いていない人、気付いた後に買ってくれる人が居なくなれば、株価はそれ以上上がらない。

 

だからなるべく早くその株の良さに気付かなくてはいけない。

どうやって早く気付けばいいか?

 

何らかのビッグチェンジが起きて株価が上がるときはこんな流れになる。

例として、モンスターストライクの大ヒットで復活したミクシィを上げる。

 

① ミクシィモンスターストライクをリリースする

② 実際にプレイすると面白いという事がわかる

③ スマホゲームユーザーのなかで話題になる

④ モンスターストライクのダウンロード数が増える

⑤ ミクシィの売上と利益が増える

⑥ 売上と利益が上昇していることが決算書等で発表される

⑦ 四季報にも売上と利益が上がっている事が掲載される。

⑧ 決算書の発表を受けて株価が上がる

⑨ 株価が上がっていることに投資家が気づく

⑩ 気付いた投資家が株を買うので更に株価が上がる

⑪ 次の決算でも更に売上と利益が増えていることが発表される

⑫ 更に株価が上がる、マネー雑誌などにも取り上げられる。

⑬ ⑨に戻る。上昇のループが始まる

 

決算書を読みまくっている投資家は⑥で気づくんだろう。四季報を読み込んでいる投資家は⑦で気づく。

ほとんどの投資家は⑨で気づく。でも1周目の⑨で気付ける投資家はほとんど居ない。⑫から⑨のループを何周かして、それなりに上昇したところでようやくその銘柄に気づく。

 下手な投資家はループが何十回も回転して、それ以上上がらなくなる頃に買う。その頃になると儲けは少なく、リスクは高くなっている。

 

 

3.好きなことはなんですか

早く気付けば気づくほど、上昇する株を安く買える。

だからこそ熱心な投資家は決算書を読みまくり、四季報を熟読する。

しかしそれをやるのは大変だ。毎号四季報を通読する投資家なんてほんの一握りだろう。早く気づくのはとても大変だ。

 

しかし、スマホゲーム愛好家はどうだろう?

③ スマホゲームユーザーの中で話題になる

この段階で気づくんじゃないだろうか?

 

「モンストは面白い。これは流行る。リリースした会社は・・・ミクシィだ!上場してる会社じゃないか!決算書の内容も悪くない。しかも安くなってる!!買いだ!!!」

そうやって目の前に落ちている宝に気付き、それを拾うことができる。

 

 

4.得意分野を持つということ

 私はゲームをほとんどやらない。だからモンスターストライクがどんなゲームかも知らない。その私が、モンスターストライクというビッグチェンジに早く気づくことはできない。

 一番早く気付くことができるのは、スマホゲームのユーザーだ。

 

株の世界ではこのような話がよくある。

 

誰にでも1つや2つ、趣味や得意分野があるだろう。趣味や得意分野で大きな変化が起きれば、それは誰より早く気付くことができる。

仕事をしている人ならその業界に詳しくなる。その業界以外の人には絶対わからないような事情も当然のように知ることができる。それは明らかなアドバンテージだ。

 

変化に気づけば、あとは企業を調べるだけ。目の前に落ちてきたお宝を吟味して、ただ拾うだけでいい。自分の身に起きた幸運を噛みしめながら。

 

 

まずは身の回りを見よう。 

青い鳥ではないが、幸せとテンバガーが自分の生活の中に見つかるかもしれない。 

 

 

 ← 私がもっとも影響を受けたピーター・リンチの代表作。

           今回の内容と同じようなことも書いてあります。

           投資家なら絶対に読むべき本です。