中1の息子に教える株式投資の始め方

40代の兼業投資家です。2019年の秋に株式投資を始める予定の息子「くま」に、投資の心構え、決算書の読み方、ビジネスモデル等をやさしく教えます。

コロナショック後の銘柄④ 明豊ファシリティワークスはBuy

工事の足場のイラスト

1.明豊ファシリティワークスを買った理由

明豊ファシリティワークスを買った理由も散々書いた。以前の記事を読まれていない方はまずこちらを読んでください。

全部で6回に渡って長々と書いている。

これらを全部読むのは大変なので、買った理由を理由を箇条書きにする。

 

・コンストラクションマネジメント(CM)は国策の後押しもあり、今後伸びていく

・明豊ファシリティワークスは一部上場、公共事業におけるCMのシェアは50%

・実績と信用がある企業に仕事を任せるのは公共事業を発注する公務員の本質。これまでの実績と信用が競合他社との「堀」になっている。

・建築会社は利益相反になるのでCM業務に参入できない。これも堀。

・仕事はいくらでもあり(予想)、むしろそれを実行する人材不足が心配

・しかしノウハウの蓄積、社員の生産性がしっかりとマネジメントされており、ブラック企業と真逆。人材確保についても不安がない。

 

箇条書きにすると説明が不足しているような気がする。かなり私の予想や妄想も含まれている。

ピンと来ない方は是非以前の記事を読んでください。もちろん投資は自己責任だし、書いている内容については何一つ保証できませんが。

 

 

2.株価の推移

 ここ一年間の明豊ファシリティワークスの株価チャートは以下の通り。

私が最初に購入したのは2019年9月から11月の間。平均購買価格は604円だった。

その後株価は順調に上昇し、コロナショックで暴落した。現在は500円前後でウロウロしている。

 

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3.コロナショック後の明豊ファシリティワークスの業績は?

新型コロナ感染症によって不景気がやってくる可能性は十分にあるだろう。その時の明豊ファシリティワークスの業績はどうなるだろうか?自分なりに考えてみた。

 

まず、1年以内の短期間の業績予想をしてみる。

これはほとんど影響を受けないと考えている。CM事業は1年以上かけて行う仕事が多い。本社ビルの設計から完成までを1年以内に全て終えるのは無理だ。武漢の病院じゃあるまいし、そんなに早く本社ビルを建ててもいいことはない。

次の決算では3月31日までの数値が発表される。コロナショックによる売上減少は考えられない。

 

 

ロックダウンによって出社できず、仕事そのものが進んでいないのではないか?

そんな疑問を持つ方もいるかもしれないが、それは全然心配していない。

こんなリリースがある。

 

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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対応方針について│preview.meiho.co.jp│明豊ファシリティワークスのコンストラクション・マネジメント

 

黄色のマーカーでラインを引いたように「完全なテレワークで業務を実施することが可能な体制を構築しており」とある。

ホルダーの方なら知っていると思うが、明豊ファシリティワークスのデジタル化は元々素晴らしいレベルに達している。

以前よりクラウド上でプロジェクトの進捗状況、社員の生産性などが管理され、可視化されてた。新型コロナが蔓延するずっと前からいつでもテレワークが可能な体制になっていたわけだ。コロナ後も仕事はほぼ通常通り進んでいると考えられる。

 

 

では、もっと長期間ではどうだろうか。不景気で業績が失速する可能性は?

 

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上記の円グラフにあるように、明豊ファシリティワークスの受注比率の25%は公共分野だ。「鉄道、学校、その他」に含まれる「学校」も、公共分野に近い。この部分は不景気によって仕事が減る可能性は低いだろう。むしろ政府の景気刺激策によって公共工事が増える可能性も高いと思ってる。

 

一方、民間分野の建設は不景気で減少するだろう。

テレワーク中心で仕事のやり方が変わって、それによるオフィス移転の仕事が増えるという可能性もある。でもそんな根拠のない事を理由に株は買えない。

 

しかしそれでも明豊ファシリティワークスの仕事そのものは減らないと考えている。

発注者側としては、明豊ファシリティワークスにCMを依頼することによってコストダウンが図れる。担当者の業務も楽になるし、完成した建物の質も上がる。発注者としてはCMを依頼しない理由がない。

それなのに22.6兆円のCMが関与しうる建築費のなかで、実際CMの介入を受けている部分は3兆円程度、全体の13%に過ぎない。まだCMというものの存在が知られていないだけで、今後このマーケットはさらに拡大していくと考えている。

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不景気によって一時的に建設が半分になっても、CMのマーケットは拡大するだろう。よって明豊ファシリティワークスの業務が落ち込むことはないと考えている。

 

 

4.明豊ファシリティワークスは買った

マーケットの拡大余地十分。競合他社との間の堀も健在。顧客がCMを依頼するメリットは不景気で更に増大する。

そんな企業の株価が暴落している。

 

という訳で、追加して買った。420円の時に買えたのは自分にとって出来すぎだったと思う。その時の株価で配当利回り5%を超えていたし、予想PERは9倍を切っていた。

成長余地が十分ある企業でこの値段はいくらなんでも安い。そう思って20%ほど買い増しした。

 

かなり確信を持って買ったのだけど、今後の事はどうなるか分からない。

まずは5/15の4Qの発表を待つ。

 

 

 経済政策で人は死ぬか?: 公衆衛生学から見た不況対策

不景気について勉強しようか、と思って読んだ本。とても面白かった。

緊縮財政をやりすぎると国民の失業率や疾病率や自殺率が上がって、それを回復させるためには更に多額のお金がかかってしまう、という話をDataで説明しています。