1.社員数が減った
明豊ファシリティワークスの社員数が減っていた。
3ヶ月前、1Q発表時点での明豊ファシリティワークスの社員数は251人だった。
今回の2Q発表時点での社員数が246人だった。
5人減っている。
明豊ファシリティワークスの事業は人材が命だ。不動産や建築やビジネスに深い知識と経験がないと仕事はできない。「知識と経験を持つ人材」そのものが明豊ファシリティワークスの価値だと言ってもいいかもしれない。
つまり社員が減ったという事は、明豊ファシリティワークスの価値が下がった可能性があるのだ。
そうかもしれないけど、そうじゃない可能性もあるよ。
そんな話を少し前に書いた。
この事についてもう少し掘り下げてみた。
2.社員数の内容
社員数の減少は派遣社員が減っただけなのか、それともエース級の社員が退職しているのか?
なんとか調べる方法はないかと調べていたところ、有資格者一覧のページが目にとまった。2019年10月31日における明豊ファシリティワークスの人材一覧、といってもいいページだ。
有資格者|明豊ファシリティワークスのコンストラクションマネジメント
そして過去のデータはFISCOの書いたレポートの中にあった。
https://www.meiho.co.jp/ir/document/201907103.pdf
この2つを比べれば、社内の人材がどのように変化していったのかを調べることができる。
3.比べてみた
2019年4月と10月を比較してみる。
技術師 5名 → 6名
一級建築士 74名 → 77名
建築設備士、建築積算士、コスト管理士、VEリーダー、CASBEE建築評価委員、LEED-AP、建築仕上診断技術者、、、。
うん、わからない。
それぞれの資格がどのようなものなのか、全然理解できない。
まあそれでも減ってなければいいんだよ。そう思ってもう一度見てみた。
すると、増えているのもあるけど減っているのもある。
増えているのは新規入社した社員かもしれないし、社員が新たに資格を取得したのかもしれない。減っているのは退職した数だろう。資格喪失するような社員がいるとは思えない。
比べてみると「一級施工管理技士(建築)」の減少が目立つ。
2018年10月 37名
2019年4月 34名
2019年10月 30名
と、明らかに減少し続けている。
一級施工管理技士が派遣社員やパートである可能性は低そうだ。やっぱり社員の流出はあるのか?少し不安になった。
4.一級施工管理技術士とは何か
さすがにこれは気になって調べた。
このサイトがわかりやすかった。
施工管理技士とは?1級と2級はどう違う?取得メリットは? | 施工管理技士の資格取得情報サイト「セコカンマガジン」
以下は上記のサイトからの引用だ。
「特定建設業」及び「一般建設業」の許可を受けてた建設業者は、建設業法により営業所ごとに「専任の技術者」を配置することが義務付けられています。特定建設業の場合は1級、一般建設業の場合は1級または2級の国家資格(施工管理技士)保持者は専任の技術者となることが可能です。建設業の許可を受けている場合は営業所ごとに必ず専任の技術者を設置する必要があるため、施工管理技士等の有資格者が不在となれば建設業許可を維持できなくなります。
どうやら建築業者が各営業所に配置しなければいけない資格者のようだ。
ここからは私の推測。
明豊ファシリティワークスの業態が「アットリスクCM契約」から「ピュアCM契約」に移行していったのは、ホルダーの方ならご存じだと思う。
施工管理技士とは、アットリスクCM契約で必要な資格なのではないだろうか。
アットリスクCM契約では、明豊ファシリティワークスが建築業者として仕事をすることになる。建築業者なら営業所ごとに施工管理技士の設置が必要だ。
しかしピュアCM契約では、明豊ファシリティワークスは完全なサービス業となる。ピュアCM契約では施工管理技士が必要ないのではないだろうか?
そこで施工管理技士が他の建築会社に動いたのではないか?その影響で社員数が多少増減しているのではないだろうか?
明豊ファシリティワークスは業態を変化させている企業なんだ。アットリスクCMからピュアCMに変化しているのだから、必要な人材も変わってくるのは当然だ。
だから社員数の減少はそんなに気にする必要はないのかもしれない。人材の出入りは当然あるのだろう。
少なくともブラックな職場から有能な社員が次々と逃げ出している、という訳ではない。そう考えた。
本当のところがどうかはわからない。
5. おわり
気になる点をちょっと深掘りしてみた。
最後の結論はあくまでも私の推測だ。本当のところはわからない。
少なくとも今後の有資格者数の推移は注目すべきだろう。