中1の息子に教える株式投資の始め方

40代の兼業投資家です。2019年の秋に株式投資を始める予定の息子「くま」に、投資の心構え、決算書の読み方、ビジネスモデル等をやさしく教えます。

マークラインズ2Q決算分析・・・②、あるいはポジショントーク

手をあげて横断歩道を渡る小学生のイラスト

1.その他の事業が存在感を増している

マークラインズの事業の柱は情報プラットフォーム事業だ。

今回は、情報プラットフォーム事業以外の5つの事業について書く。決算前に書いた記事はこちらです。

 

この記事の中にこんな事を書いた。

「マークラインズの事業の柱は情報プラットフォーム事業だ。

情報プラットフォーム事業が2018年度の売上高の77%、利益の81%を占めている。

 

 情報プラットフォーム事業以外にも、マークラインズは5つの事業を行っている。

 コンサルティング事業、人材紹介事業、LMC市場予測情報販売事業、ベンチマーキング事業、プロモーション広告事業の5つだ。

この5つの事業を足して、ようやく売上高の23%、利益の19%となる。」

 

 

決算後は以下のように書き直さないといけない。

「マークラインズの事業の柱は情報プラットフォーム事業だ。

情報プラットフォーム事業が2019年度上期の売上高の71%、利益の81.4%を占めている。

 

 情報プラットフォーム事業以外にも、マークラインズは5つの事業を行っている。

 コンサルティング事業、人材紹介事業、LMC市場予測情報販売事業、ベンチマーキング事業、プロモーション広告事業の5つだ。

この5つの事業を足すと、売上高の29%、利益の19.6%となる。

 

「その他の事業」が、主力である情報プラットフォーム事業の伸び率を超えて成長している。

 

マークラインズの売上の3割、利益の2割を占めるようになっている。

 

 

2.月次がない予想はただの予想

「その他の事業」は月次がない。だから計算するのは難しい。予想するだけだ。

私は2Q発表前にこんな予想をしていた。

四半期ごとの各事業、売上の推移のグラフで、X軸の14のところが自分の予想。

f:id:nigatsudo:20190801185143p:plain

 

全体として以下のように予想していた。

マークラインズの「その他の事業」の、

2Qのセグメント売上は377百万円。前年比+63.2%。

2Qのセグメント営業利益は114百万円。前年比+50%。

 

 

実際はこんな感じだった。

f:id:nigatsudo:20190813221054p:plain

人材紹介とLMC市場予測が予想より良く、ベンチマークは予想よりずっと悪かった。

 

全体として以下のような結果だった。

マークラインズの「その他の事業」の、

2Qのセグメント売上は348百万円。前年比+52.0%。

2Qのセグメント営業利益は113百万円。前年比+52.7%。

 

売上は予想に達していなかったが、利益はほとんどピタリと当たっていた。

まあ完全に偶然なのでドヤる気にもならないんだけど。

 

それにしても、情報プラットフォーム事業が売上も利益も10%しか(!)成長していないのに、その他の事業は売上も利益も50%以上成長している。これは株主としてはやっぱり喜ばしい。

 

 

3.2Q後のそれぞれの事業のポイントとコメント

2Q前の記事に付け足して、2Q後のコメントだけ書いた。

 

① コンサルティング事業

・顧客企業の依頼に答えてコンサルティングを行う事業

・1Qの売上は58百万円、2Qの売上は56百万円。好調を維持。

・2018年5月より原価低減案を提案するコスト比較分析サービス開始。評判よさげ。

・2018年12月での従業員数は5名

・2018年度の利益率は36.9%、2019年度2Qまでの利益率は36.0%と素晴らしいまま。

 

② 人材紹介事業

・自動車業界に特化した人材紹介事業

・上のグラフから見ても、四半期ごとにデコボコしてる。

・デコボコの原因は、入社の次期が4月と9月が多いからか?

・1Qの売上は47百万円、2Qの売上は30百万円。今回あんまり下がらなかった!

・2018年度中に人員を増加している。売上増加につながる?

・2018年12月での従業員数は4名

・2017年の利益率は29%、2018年の利益率は18%、2019年2Qの利益率は42.9%!

・利益率すごく改善!自動車産業に特化しているからマッチングがやりやすいから?

・2018年の利益率が落ちたのは、人員増加の影響とのこと

 

③ LMC市場予測情報販売事業

・販売台数予測などの情報を売る事業

・イギリスのコンサルティング会社であるLMC Automotive Ltd. から情報を仕入れてる

・つまりイギリスの会社の、日本での販売代理店をやっている。

・1Qの売上は28百万円、2Qの売上は48百万円。2Qになって改善している。

・2018年12月での従業員数は2名

・利益率は21.1%。まあ代理店やっているだけだからこんなもんでしょう

 

④ 広告事業

・マークラインズのサイトにバナー広告を出すサービス

・売上は実に少なく、まだまだこれから

・1Qの売上は3百万円。2Qの売上は4百万。もっとがんばれ。

・受注は好調に推移していると決算説明資料にあり。3Q以降に期待。

・自社のサイトにバナーを貼るだけ。原価はほとんどかかっていないはず。

 

⑤ ベンチマーク事業

BMWやTeslaなどの車両を分解して分析したレポートを売っている

・調査のための、車両、部品調達代行サービスも行っている。

・1Qの売上高は59百万円、2Qの売上は14百万円。なんでこんなに下がった?

・セグメントとしては広告事業とまとめられている

・④と⑤の合計で従業員数1名

・④と⑤の合計で利益率39.5%、1人で稼いでますね。

 

 

 いずれも売上規模は小規模なんだけど利益率がいい。小規模だけど利益率のいいビジネスを多数抱えている、というのは心強い。

どれか1つがコケても他がカバーできるし。

 

5つのいずれのビジネスも、情報プラットフォーム事業の上に存在している。

プラットフォームを握っているからこそできるビジネスなんだと思う。

 

上等なご飯があるからこそ、素材のいい海鮮丼が美味いんだ\(^o^)/

 

 

4.全体のまとめ

全体のまとめとして、私は以下のような数字を予想していた。 

 

マークラインズの全体での2Qは

売上  1,226百万円  前年比 +22.4%

営業利益 430百万円  前年比 +23.5%

 

 

実際の数字は、

売上   1,199百万円  前年比+19.8%

営業利益    438百万円    前年比+22.3%

 

だった。

 

偶然だけど、営業利益は結構近かったと言えると思う。

 

 

というわけで、私の下手なポジショントークの時間を終わりにします。

お付き合いありがとうございました(^o^)。

 

 

   ←この本読んだけどやっぱりすごい。

            娘と息子にも読ませようと思う。