中1の息子に教える株式投資の始め方

40代の兼業投資家です。2019年の秋に株式投資を始める予定の息子「くま」に、投資の心構え、決算書の読み方、ビジネスモデル等をやさしく教えます。

マークラインズ2Qの予想をしてみた

 

 

競馬のレースのイラスト

1.前回までのあらすじ

前々回の話:

企業が出してくれる情報は大事だよ。特に月次を出している企業への投資は、月次から業績を読むことが最低条件だよ。みんなやっているんだから、それすらやらないのは、負け組投資家一直線だよ。

やり方がわからない初心者のために、具体的なやり方を次回書くよ。ちょうどマークラインズが決算だからね。マークラインズの月次から次の決算の内容を予想してみるよ。

すぐ答え合わせができるから、楽しみだね。

 

前回の話:

月次のデータを元にいろいろ計算してみたよ。

2019年度2Qのマークラインズ、情報プラットフォームセグメントについて。

売上は849百万円、営業利益は386百万円だと考えたよ。

当たるかどうかはわからないので自己責任でよろしく。

それ以外のセグメントは次回書くよ。

 

 ↑ これまでのあらすじは書いたけど、せっかくだから本文も読んでください。

 

 

2.マークラインズ「その他の事業」

というわけで、今回はその他の事業について。

 

マークラインズの事業の柱は情報プラットフォーム事業だ。

情報プラットフォーム事業が2018年度の売上高の77%、利益の81%を占めている。

 

 情報プラットフォーム事業以外にも、マークラインズは5つの事業を行っている。

 コンサルティング事業、人材紹介事業、LMC市場予測情報販売事業、ベンチマーキング事業、プロモーション広告事業の5つだ。

この5つの事業を足して、ようやく売上高の23%、利益の19%となる。

(実際の数字は、売上高が159百万円、利益が66百万円)

 

 割合としては決して多くないが、それでも20%前後を占めている。マークラインズのこれからの成長にはかかせない事業だ。

 

 その5つの事業の、四半期ごとの売上の推移をまとめたのがこのグラフだ。

f:id:nigatsudo:20190801175754p:plain

 

 いつものようにエクセルで作ったグラフなのだけど。

縦軸が売上(単位は百万円)だ。横軸は4半期毎に目盛りが振ってある。

横軸の13が2019年1Q、12が2018年4Q、11が2018年3Q、となっている。

このグラフの次の14の部分がどうなっているか考えればいいわけだ。

 

 

3.それぞれの事業のポイントとコメント

ひとつひとつ検討していくんだけど、さすがに全部を書くのは大変そうだ。だから箇条書きでコメントだけ書くことにする。

 

① コンサルティング事業

・顧客企業の依頼に答えてコンサルティングを行う事業

・上のグラフから見てもすごく伸びている

・1Qの売上は58百万円

・2018年5月より原価低減案を提案するコスト比較分析サービス開始。評判よさげ。

・2018年12月での従業員数は5名

・2018年度のコンサルティング事業の利益率は36.9%と素晴らしい

 

② 人材紹介事業

・自動車業界に特化した人材紹介事業

・上のグラフから見ても、四半期ごとにデコボコしてる。

・デコボコの原因は、入社の次期が4月と9月が多いからか?

・1Qの売上は47百万円

・2018年度中に人員を増加している。売上増加につながる?

・2018年12月での従業員数は4名

・2017年の利益率は29%、2018年の利益率は18%

・2018年の利益率が落ちたのは、人員増加の影響とのこと

 

③ LMC市場予測情報販売事業

・販売台数予測などの情報を売る事業

・イギリスのコンサルティング会社であるLMC Automotive Ltd. から情報を仕入れてる

・つまりイギリスの会社の、日本での販売代理店をやっている。

・1Qの売上は28百万円

・2018年12月での従業員数は2名

・利益率は26.7%となかなか良い。きっと人件費があんまりかからないためと想像

 

④ 広告事業

・マークラインズのサイトにバナー広告を出すサービス

・売上は実に少なく、まだまだこれから

・1Qの売上は3百万円。もっとがんばれ。

・自社のサイトにバナーを貼るだけ。原価はほとんどかかっていないはず。

 

⑤ ベンチマーク事業

BMWやTeslaなどの車両を分解して分析したレポートを売っている

・調査のための、車両、部品調達代行サービスも行っている。

・1Qの売上高は59百万円

・セグメントとしては広告事業とまとめられている

・④と⑤の合計で従業員数1名

・④と⑤の合計で利益率39.5%、1人で稼いでますね。

 

 

4.結論(というか、ただの予想)

 それぞれの事業の数字を予想して、2Qの数字を組み込んだグラフを作ってみた。

 f:id:nigatsudo:20190801185143p:plain

 横軸に14の数字を加えてある。

上のグラフとも比べてみてほしい。

 

ちょっと人材紹介の売上は下げすぎたか?まあただの予想なので。

細かい数字や根拠は書かない。結論だけ書く。

 

マークラインズの「その他の事業」の、

2Qのセグメント売上は377百万円。前年比+63.2%。

2Qのセグメント営業利益は114百万円。前年比+50%。

 

一応いろいろ計算して出した数字だけど、当たらないだろうとも思ってる。

月次が出ているわけでもないし。それぞれの事業の規模が小さいので、1人の異動があっただけで全然違った数字が出てしまう。

 

この数字に、昨日出した数字を合わせる。

売上は単純に足せばいいけど、利益はセグメントを単純に足すのは良くない。本社機能のコストもあるのだから。

 

まあ、こまかい事は説明せずに結論を。

 

前回の記事で、情報プラットフォームセグメントの2Q売上は849百万円、営業利益は386百万円と予想した。

 

その予想に今回予想した数字を加えると、

 

マークラインズの全体での2Qは

売上  1,226百万円  前年比 +22.4%

営業利益 430百万円  前年比 +23.5%

 

となった。

 

 

当たるかどうかはしらん。

でも、数字そのものより思考の過程が重要なんだと思っている。

 

ちなみにマークラインズが出した2019年の業績予想は

売上 2,434百万円、営業利益 875百万円だ。

その半分が2Q予想だとすると、自分が素人考えで出した数字に割と近い。

 

 

あ、ぴったり当たるより予想以上の数字が出てくれたほうがずっと嬉しいんですよ。

 頼みます。マークラインズの中の人。

 

 

決算の数字を読む技術に関して、この本に勝るものは無いです。特にネット系企業の分析の方法が素晴らしい。

 

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