中1の息子に教える株式投資の始め方

40代の兼業投資家です。2019年の秋に株式投資を始める予定の息子「くま」に、投資の心構え、決算書の読み方、ビジネスモデル等をやさしく教えます。

東証は上場市場再編を予定している、そしてまたモノサシがゆがむ

 

歪む時間のイラスト

さて、昨年末に日経平均TOPIXについて書いた。

日経平均とは東証一部上場企業のなかから選んだ225社の株価から計算した平均だ、と書いた。さらっと「東証一部」とかいう単語を使ったけど、今日はその「東証一部」とかを含む市場の仕組みについて書く。

 

日本の株取引は「証券取引所」という場所で行われている。日本で株を取引している証券取引所は、東京、札幌、名古屋、福岡の4つだ。札幌、名古屋、福岡の地方証券取引所も面白いけど、今回はとりあえず置いておく。東京証券取引所、略して「東証」のみについて書きたい。

 

この東京証券取引所、更に4つの市場に分類される。「東証一部」、「東証二部」、「マザーズ」、「JASDAQ」の4つだ。

サッカーJリーグが J1、J2、J3JFLに分かれているように、東京証券取引所に上場されている企業も4つのリーグに分かれていると考えてくれればいい。

 

Jリーグで強いチームがJ1に所属するように、大きくて儲かっている会社は東証一部に上場されている。時価総額が500億円以上、最近2年間の利益が5億円以上、などと基準が決まっていて、それを超える企業じゃないと一部上場企業にはなれない。

また一部上場企業でも、何年も赤字が続いた場合、二部に降格となる。2016年8月には、ずっと一部上場だったシャープが降格した。その後いろいろあって業績を改善させ、2017年12月に一部に復帰した。このあたりもJリーグと似ている。

 

マザーズJASDAQジャスダックと読む)は、出来たばかりの若くて小さな会社が上場する市場だ。これらの若い会社が順調に成長していくと、やがて二部や一部に昇格する事もよくある。

 

 

東京証券取引所に上場されている企業は3600社以上あるが、そのなかで2130の企業が東証一部に上場されている。東証二部は494社、マザーズは276社、JASDAQは736社だ。「上場会社数・上場株式数 | 日本取引所グループ」。

 

「この4つの市場に含まれる企業数、一部だけ2,130社って多くて、なんかバランス悪くね?」

「それにマザーズJASDAQも。どっちもこれから大きくなる小さくて若い会社向けの市場だけど、違いがよくわからん。2つに分けている意味ないんじゃない?」

 

そんな事を考えている東証の偉い人がいるらしい。確かに一部の企業だけが突出して多い。マザーズJASDAQの違いもよく分からない。

 

それで、偉い人はこう思った。

「よし、東証一部の企業数を減らそう。そして一部から落ちた企業と、二部とJASDAQの企業を混ぜる。それが二部だ。一部、二部、マザーズの3つに分類しよう。そうすればスッキリするんじゃない?」

東証、上場市場再編へ=1部企業は絞り込み:時事ドットコム

 

そんな事を考えて、その案を年度内にもまとめて発表すると。

 

 そんな事をすると間違いなく混乱する。いろいろ困ることが発生する。正直やめてほしい。

 

何が困るのか?

1.一部から降格されてしまう会社の株を持っている人が困る。

2.TOPIXの指数のモノサシがまたゆがむ。

3.TOPIXに連動しているETF投資信託を持っている人が困る。

 

長くなったので、詳しくは次回以降に。

 

  シャープ プラズマクラスターふとん乾燥機 UD-AF1-W